読者の皆さま、新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。

年末に搭乗した全日空の機内誌「翼の王国」に、たいへん興味深い記事が掲載されていました。ANAの篠辺修CEOの巻頭言です。そこには、こうありました。「創業当初から身のほど知らずと言われるような夢を掲げ、努力と挑戦を続けてきた結果、今のANAグル―プがある。(中略)行けない未来はない」と。
この「身のほど知らずな夢」――という言葉に、こんなにもワクワクさせられてしまったのは私だけでしょうか。そういえば、私の最も尊敬するクリエーターの一人、クリエイティブディレクターの箭内道彦さんもこんなことを仰っていたっけ。「分不相応でいい。自分の身の丈を自分で決めてしまったら、いつまで経ってもそのサイズ通りの人間でしかいられない。ヤドカリは、一回り大きい貝殻に入れば、いつの間にかその貝殻がピッタリのヤドカリになる。貝殻が縮むのではない。ヤドカリの体が一回り大きくなるのだ」――と。
そうだ!私もヤドカリになろう。単純な私は、空の上でそう思いました。しかも、“身の程知らずな夢”を背負ったヤドカリに。
そんな私の2016年のテーマは「Exceed」です。年賀状にも、毎年好きな言葉を添えることにしているのですが、今年はアメリカの名司会者オプラ・ウィンフリーさんの言葉を引用させていただきました。「Luck is a matter of preparation meeting opportunity.(準備万端の人にチャンスが訪れることを幸運と呼ぶの)」。
大人だからこその努力。大人だからこその進化。私も“身の程の知らずな夢”を掲げ、一つでも多くの目標を体現できる、そんな年にしていきたいと思います。