私がよく行く中之島薔薇園、大阪市役所や日銀大阪支店のあるあたりですが、

そこに東洋陶磁美術館なるものがあります。

いわゆる絵画の美術館に比べるとマニアックではありますが、
知ってる方にはなかなか有名で、東京からわざわざ足を運んだり、出張があるとほくほくして訪れる方もいらっしゃいます。
マイセン展が行われたのもこちらの会場でした。

そこで、今、江戸時代の輸出品としての作品を展示した伊万里展があり、楽しみに訪問しました。


景徳鎮は皆さんご存知でしょう。

17世紀半ばから後半の約40年にわたり、明から清への移行時の混乱と輸出禁止策で、
欧州の王家や貴族向けに景徳鎮の陶器を持ち込んでいた東インド会社が、
景徳鎮に代わる陶器として目をつけたのが有田焼。
当時、まだようやく陶器の技術を習得したばかりの有田焼が、東インド会社の支援ないし代替地育成の策により、急速に発展・向上していくことになります。

他国の政策や大手資本による大規模需要による産業振興、それを支えたひとりひとりの職人や間に入る商人の苦労、輸出解禁後の日中の熾烈な国際競争、
学校教育の歴史の授業では語られない、今と変わらぬ経済史が繰り広げられたこと、
普段そういう視点で焼き物を見る機会がありませんので、大変興味深いです。

貴族の間では、大きな蓋付きの壺と蓋のない広口の壺とがセットで注文され、
それを飾るのがひとつの流行かつ自慢になったそうですが、
オークションでイギリスより買い戻された一組の壺の価格が2-3億円と聞いてびっくりでした。

そして、現在観光地となっている欧州の城での陶器展示にもっとびっくり。
(ベルサイユ宮殿の鏡の間のようなものです)


この展示の仕方はいったい何なのでしょう???


欧州人の東洋趣味というか、屋敷での美術品の陳列(主に客人の目線を意識したもの)って、
勉強していない一般人の感覚しか持たない東洋人にはかなり難解ですね…


同じデザイン画から起こされた日中両国の皿の違いなど、
展示の仕方もなかなか趣向があり、楽しめました。


まだ2ヶ月たっぷりあるので、関西在住や大阪出張の方はぜひのぞいてみてください。