今回、南インド料理と北インド料理を作って気づいたことなど、雑感。


①使うスパイスが違う!


前回までありとあらゆる料理に頻出していた
マスタードシード、カレーリーフは全く姿を現しません。


あるベテランさんが即席アドリブで鯖カレーを作ってくれて、

「マスタードシードない?」と言った時、

「そんな南インドのスパイスなんて今日は持ってきてないよ」との答えが返ってきて、


なるほど~と気づきました。




②テンパリングが少ない

「やはり北インドは、テンパリングする必要がない分、時間に余裕がある」だそうです。

今回、私も参加していていつもより余裕があるなあと感じました。



確かにスターターに香り付けのために油でスパイスを炒めますが、
仕上げにもさらにテンパリングしたスパイス&オイルを入れる南インド料理に比べると、
その回数は半減。

また、ダルやマスタードシードを最初にじっくり炒めるものより、
最初のスパイス炒めも比較的時間短めの印象を受けました。




③乳製品が入るので、味が濃厚。

よく聞く事ではありますが、10種類以上の料理を一度に食べるため、
「ほんとだ」と実感としました。


私の体調が万全ではないぶん、味やコクなどにかなり敏感になっていたのもよかったかも。
けがの功名ですねニコニコ


④塩辛い

これは、単に調理者のさじ加減がたまたまそうだったのか、
病み上がりで弱った胃を抱える私が塩味に敏感だったのか、
本当に地方料理の特性なのかわかりませんが、

今回の北インド料理は「塩辛かった」。


濃厚かつ塩分しっかりで、かなり味濃ゆいですね。
ココナツミルク入りの濃厚なもの含め、全体の印象は、南インド料理のほうがあっさりしてたな~と
思いました。


もともとスパイスを家で使うことは人より不得手で、
東南アジア料理と比較してもインド料理は食べる機会が少なかった私なのに、

一時に集中してたくさんの料理を食べて、異なる地方の料理を食べ比べることができたために、
わずか3回で、本で読んで学んだり、言葉で表すのではなく、
実感としてその差を感じることができました。

これってすごいことだな~と思います音譜


今回の料理で非常に印象的だったのが、「経験値ってものすごく重要」ということ。

これまでの料理は南インド料理で、言葉さえ聞いたことない、もちろん料理も味わったことないものばかりで、初めて食べる(東南アジアのそれとは全く異なる)酸っぱいスープとか、

へ~、こういう料理なんだ

としか言えないものばかりでした。


料理として、それが美味しいのか不味いのか、成功なのか失敗なのか、全く分からない。
ただ、分かるのは、自分の好みで美味しく思うかそうでないか、だけ。

けれども今回の料理は、いわゆる巷でインド料理と呼ばれ、今まで何度も食べたことのある料理のため、
これは美味しい、美味しくない、失敗した、素材が悪かった、などわかる。


「認識できることを認識する」

日常の食事では、そんな認識論のようなこといちいち考えないし、
その認識すら自覚するものではありません。
けれども、今回、普段馴染みのない「インド料理」という括りの中で、
全く未知のものと、それなりに慣れ親しんだものを短期間に多種類食べてみることで、
ビビッドにその事実を「体感」することができました。

話として聞いただけなら、「なるほど、そうだろうね~」って聞き流して終わりなのですが、
自分の体験として実感すると非常に強烈なインパクトでした。


そしてもうひとつ。
期待した炊き込みご飯の、玉ねぎの甘味。

自然と私は、ここで「甘味」を期待していましたが、
それは、おそらく栗ご飯や鯛ご飯のように、「塩味ごはん+具となる食材の甘味」を
無意識に想定していたのだと思います。

お米のサラダや、ライスプディングに日本人が拒否反応を示すとき
「お米は甘くないもの」「お米は主食」という概念にとらわれていることに気づいたりしますが、
炊き込みご飯のようなかなり似通ったものでも、その戸惑いを感じることがあるのだとわかりました。


なんだか、美味しい料理を食べる、という単純なこと以外に、なんだか気づきが多い回で、
個人的にとても興味深い講習会になりました。