<<カーミング・シグナル>>
 
「カーミング・シグナル」という言葉を目にするようになったので、
初めてそれをインターネットで検索してみたのだが、
つまり「身体で表現された合図」のことを指しているようだ。
「Calming Signal」の意味は鎮まるための合図」のようだ。
いくつかのサイトを流し読みしてみたのだが、
これは真剣に犬と向かい合っている人ならば、
すでに誰でも知っていることのはずである。
それを自分で図解したりはしないだろうが、
それぞれに感覚的に把握しているはずである。
「犬と向かい合う」ということは瞬間瞬間なので、
「観察→分析→判断」も瞬間だから、つまり感覚的である。
いちいち頭の中で思考していたら、常に遅れることになるのだ。
だから感覚的に瞬間に判断して、瞬間に対応していくのである。
しかし犬のシグナルを知らない人は、それを知らなければならない。
それを知っておくことは、最低限に必須の条件である。
そういう意味では「カーミングシグナル教本」は役立つだろう。
 
しかし問題は、そのシグナルを知った後である。
その合図に対して、どのように対応するかである。
そこが問題の根本のはずである。
その合図に対する判断は、まさに人それぞれだろう。
犬に対する意識レベルは、人それぞれに違うのだから。
その飼主が「どのように犬と暮らしたいか?」で、
犬への対応は様様に色色に違ってくるはずなのである。
だから犬からしてみれば、困る対応も多いはずである。
犬が合図を表現して、それを飼主が読み取りながらも、
それでも「的確な対応」が成されない場合も多いだろう。
だから問題の根本は、読み取り後の「対応」なのである。
そしてその対応とは、
「どのように犬と暮らしたいのか?」で決ってくるのだ。
その人にとって犬という命は、どのような存在なのか?
??どのような存在で、どのように暮らしたいのか??
 
■南無華厳 狼山道院■
≪ 2013:12:02 ≫