<<泰然豪胆犬>>
 
 
泰然とした豪胆犬というのは、ただ穏やかな犬とは違う。
普段は極めて静かで穏やかだが、
その内側には不屈の豪胆が秘められているのである。
そういう泰然豪胆犬と接する時には、
「・状況・」に充分に留意しなければならない。
それがその犬に対する「礼儀」である。
犬は人間に礼儀を尽くすのだから、
人間もまた犬に礼儀を忘れてはならないのだ。
犬への礼儀を忘れれば、不測の事態は起こるのだ。
不測の事態が起こらない場合もあるが、
それはあくまで「ラッキー」だったと認識すべきだ。
共生というものは「互いの礼儀!」から始まるのだ。
 
たとえばこの動画の「シャーペイ」は子守をしている。
素晴らしく澄み切った崇高な泰然の犬である。
この犬は子供を護る任務を自覚している。
泰然としているが、この犬の精神に微塵も油断は無い。
誇り高く尾を掲げている様子を見れば一目瞭然だ。
もし第三者がエリア内に無礼侵犯すれば、
この犬に眠る豪胆が一瞬に目を醒ますだろう。
だから第三者は「この状況では」近づくことを遠慮すべきだ。
それが礼儀であり「暗黙の了解」というものである。
この「暗黙の了解」というものが軽視されている。
それが軽視されるから、いろんな事故も起こるのだ。
なんでもかんでも「躾!社会化!」で済まそうとするが、
この「礼儀」「暗黙の了解」を人間側が理解しない限りは、
様様な問題は絶対に解決していかないのである。
※「犬との共生」を掲げる組織も多いが、
「犬の躾!犬の社会化!」と語るばかりである。
「人間側の礼儀」については全く語られない。
人間側の礼儀が成されれば、
犬は鏡の如くに呼応するというのに!!
要するに「共生」は理解されていないのだ!!
 
■南無華厳 狼山道院■
≪ 2013:11:05 ≫