<< 狼 山 食 >>
 
これは私の食事献立。だいたい毎日この食事内容だ。
とても献立とは呼べないが、7割方はこの食事である。
器は大きい丼ぶりだ。これをお替りするから量的には充分だ。
そしてこれは何かと言うと、いわゆる「ベジスープ」である。
私は昔からこれを食べてきたが、
世間では最近、これがとても流行しているようである。
「デトックス・・・」と呼ばれて注目を浴びているようだ。
過栄養飽食の末に「デトックス」とは!!
世の中はいったい、どうなっているのか??
 
写真のスープは赤く見えるが、これはトマトの赤色だ。
「トマト:キャベツ:人参:じゃが芋:玉ねぎ」を煮込むのだ。
トマトの半分は輸入の安価なトマト缶を使う。これは優れものだ。
味付けは基本的に「塩」だけだ。野菜から旨味が出るのだ。
あとは白ワインも入れる。そして「にんにく」も入れる。
キャベツや玉ねぎは、すでに溶けてしまったので、
じゃが芋と人参とトマトの赤色だけが見えている。
一見、あまりに質素に見えるのだが、
コンビニ弁当などに較べれば、実質の量目が全然違う。
だから食事としては全く問題は無いのである。
飯は一番安い白米だが、
本当なら「玄米飯」の方が良いと言われるだろうが、
経済的時間的問題から自分は白米飯にしている。
いろんな野菜を沢山摂れば、多少は玄米食に追いつくだろう。
だいたい自分は、細かく健康食に配慮する気など無いのだ。
自分の場合の基準は、「非肉食」という内容だけなのである。
このベジスープの他に、「味噌野菜鍋」の献立もある。
その名の如くに、「味噌仕立ての野菜鍋」である。
そちらも沢山の野菜を煮込むが、「酒粕」を加える場合もある。
この山の厳しい冬でも身体がとても温まるのである。
 
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食事はあっという間に終わる。人間家族の団らんなど無い。
 
この山の真冬は氷点下20度レベルになる。
そこでの野外の長時間活動は厳しいものだが、
そういう毎日を長年に亘り続けてきても、
こういう食事内容で何ら支障は起こらない。
むしろ世間で言われる「メタボ」とか「中高年病」とは無縁である。
何年か前に、半年に亘って腰と足に激痛が起こったが、
それは本当に眠ることもできないほどの大激痛だったが、
それはおそらく「ストーブ無しの数年間」の生活が原因だろう。
あの極寒の中で「ストーブ無し」というのは死んでも不思議ではない。
その当時は気力で身体が持ちこたえたが、後年に後遺症となったのだ。
あるいは車中生活も2年ほどあったが、それも多少は関係あるだろう。
たとえ大激痛でも、木の杖をついて犬達を世話して運動に行った。
むしろ犬達と歩いている時だけは、不思議に痛みが和らぐのだった。
しかしそれ以外の時間は、まさしく間断なく激痛に襲われ続けた。
だがその大激痛は、自分で治した。
犬達がいるから山を出れないし、だいいち病院に行く金が無い。
だから自分で「神経のツボ」を探し当てて、そこを強烈に突き押した。
自分の指では思うように力が加わらないから物を使って押した。
とんでもない激痛だったが、それしか他に方法は無いから続けた。
その突き押しと深いストレッチを毎日続けたら、徐徐に治ったのだ。
それ以外には、この何十年で不調は一度も無い。
怪我をすることくらいはあるが、そんなことは普通の話だ。
結局のところ、この非肉食生活は、この自分の生命力を高めている。
私は佛教の戒律で食わない訳では無い。
自分の健康のために食わない訳では無い。
全世界の家畜達の過酷な境遇と生涯を想えば、
私は食うことはできない。理由はそれだけである。
そして狼山は野性界動物寺である。一心合掌南無華厳。
 
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2013年1月14日。この時点で積雪は80cmくらいだろう。
この後に積雪が続き、とうとう毎冬恒例の「リュック生活」に入った。
なにしろ除雪車は来ないから、延延とスコップ除雪を続けるのだが、
ついにはそれも追いつかなくなり、山岳四駆車でも走破限界となるのだ。
 
■南無華厳 狼山道院■
≪ 2013:10:04