<<犬の精神>>
犬と暮らすということは、
犬の精神と暮らすということだ。
その犬の精神を心眼できなければ、
その犬と真に暮らすことはできない。
その犬にとっての一番の喜びは、
自分の精神と対話してもらうことである。
自分の精神と対話してもらえることが、
それがその犬の一番の喜びなのである。
犬の精神は、ひそかに深化していく。
毎日毎日、ひそかに刻刻と深化していく。
だんだんだんだん。ずっとずっとずっと。
だから犬を、短い期間で判断してはならない。
短い期間で判断することなどできないのだ。
内面の深化は、すぐ表に現われるとは限らないのだ。
たとえば半年一年三年五年十年十五年。
たとえばそのようなスケールで現われてくることもある。
しかしそのようなスケールだとしても、
主人は毎日毎日刻刻と心眼していかなければならない。
毎日毎日を全力で心眼していくことこそ主人の使命である。
犬はその姿勢に感動し、そしてその姿勢を尊敬する。
口には出さずとも、彼らは深く喜んでいるのである。
ここで言う精神深化とは、「芸を覚える」ことでは無い。
「マニュアル的な躾や芸」に関心を抱く人は多いが、
真の精神深化とは、それとは別の領域なのである。
その別領域についても、もっと関心を抱いて欲しい。
精神の領域を知れば、いろんな問題が解決する。
その領域を知れば、真の絆の道が見えてくる。
■南無華厳 狼山道院■
≪ 2013:08:14 ≫