<<「no.696追記」//身体操作>>
 
「696:愛犬教導」で、身体操作について書き忘れた。
もし強力犬に強く引っ張られた際には、
もちろん飼主は何とか耐えようと踏ん張るだろう。
その際には、自分の身体の操作が重大となる。
これについても何度か書いてきたが、また書くことにする。
 
要諦は、「全身を一つの塊りにする!!」ということだ。
部分部分をバラバラに独立させると、力は格段に半減する。
それは想像よりもはるかに半減するのである。
だから全身の全てを連結して「一体化!!」させる。
手指。手首。腕。肘。肩。背中。腰。膝。足首。足指。
これら全てを一瞬に連結連動させるのである。
「一つの塊り!!」として全身力を炸裂させるのである。
この「塊り!!」という感覚を覚えていくべきである。
よく、「腰が肝心!」と言われているが、
それは当たり前のことなのだが、それだけでは無いのだ。
「腰!」だけではなく、「身体の全て!!」なのである。
だからちょっと難しいと言えるかも知れないが、
「野性たち」は、これを普通に自然体で実践しているのだ。
だから彼らは途方も無い底力を発揮できるのである。
この「一体化した塊りの力の感覚!!」は、
最初は強く意識して練習していかないと掴めないだろうが、
それを地道に続けていけば、だんだん掴めるはずである。
これは犬との散歩に限らず、日常の全てに効力を発揮する。
だから覚えておいて損は無いはずである。
特に非力な女性の場合には、恩恵が大きいはずである。
もちろん、大型の強力犬になれば、
飼主には最低限の筋力が必要となる。
いくら「全身力」と言えども、筋力により程度があるからだ。
だが最低限のレベルは日常の散歩で鍛えられるはずだ。
その筋力を「全身力」でパワーアップさせるのである。
たとえその犬が普段どんなに穏やかでも、
咄嗟の不測の事態というものは起こり得るのである。
最低限の筋力があれば「全身力」で相当に対応できるはずだ。
もちろん咄嗟の時には、一瞬で全身を沈ませる。
これはただ「屈む」という意味では無く、
「重心が沈む!!」という意味である。
あるいは、もし「手」が持ち堪えられない時には、
もう片方の手を手首に「添える」だけでも相当に違うはずだ。
これはちょっと不思議なのだが、相当に違うはずである。
そして全身力を発揮するには、「姿勢」が根幹である。
咄嗟の際に「瞬間対応」するには、姿勢が根幹である。
「瞬間対応を秘めた自然体の姿勢!!」なのである。
自然体の姿勢になるには、日常の積み重ねである!!
 
■南無華厳 狼山道院■
≪ 2012:11:12 ≫