<<山獣報道スタイル>>
山の動物が人里に降りると、
人里は大騒ぎになって警戒報道される。
その報道スタイルは今も昔のままである。
その報道には、微塵も進歩が無い。
山獣への理解心など、そこには一片も無い。
これほど社会は「共生!」と叫んでいるのに、
その実態は無理解そのものなのである。
山獣への理解心など無いというのに、
なんで「共生!」などと謳えるのだろうか??
社会は虚言に満ちているということだ。
それにしてもマスコミの報道内容は幼稚過ぎる。
何十年と、まったく進歩が見られない。
あまりに関心が無さ過ぎる。
あまりに向学心が無さ過ぎる。
たとえば「体長1mの熊」と言うだけである。
体長1mなら、まだ未成獣の子熊である。
そこからいろんなことが推察できるはずだ。
人里に降りた事情も、想像できるはずである。
子熊の心境も、容易に想像できるはずである。
ところがそういうことには、一切無関心である。
動物研究家の見解も報道には登場しない。
即座に研究家と連携すべきだと思うのだが、
そういう動きは全く見られないのである。
連携して最善の策を見出そうという気持が、
そういう気持ちが全く見られないのである。
ところでその時、研究家は何をしているのだろう??
こういうニュースが流れた時、どう感じているだろうか??
即座にマスコミや行政と連携しないのだろうか??
とても連携しているようには見えないのだが。
とにかく日本のマスコミは、動物を見下している。
それに真剣になることが「恥ずかしい!」と思っているようだ。
それに真剣になることが「異端!」だと思っているようである。
そういう「空気」を、ありありとマスコミに感じるのである。
そしてコメンテーターも的外れなコメントしか喋らない。
もしかして真剣なコメントは許されないのかも知れない。
いずれにしてもマスコミには、
「しょせん動物!」という空気が充満しているようである。
こんなことでは、日本はどんどん遅れていくだろう。
どんどん「本物の文化」から懸け離れていくだろう。
これは山獣の問題だけでは無い。
「ペット」の問題も、まったく同様である。
自然環境の問題も、まったく同様である。
山獣問題もペット問題も自然環境問題も同根なのだ。
その根はまったく一緒の同根なのである。
早くそれに気づいて欲しいと思う。
■南無華厳 狼山道院■
≪ 2012:10:09 ≫