<<勧進帳>>
 
 
 
皆様ご存知の「勧進帳」です。
荒法師の弁慶と関守侍の富樫との、
命懸けの暗黙の了解の人情劇です。
なんとしてでも義経を奥羽に逃すために、
弁慶が機転と度胸を全開にして関所突破に挑みます。
それに対して富樫は弁慶の器量を厳しく試します。
弁慶は堂堂と山伏問答に答え、
朗朗と「白紙の巻物」を読み上げるのでした。
そして富樫は、ついに暗黙の了解を覚悟するのでした。
いずれいつか富樫は、
この責任を己の命で償わなければなりません。
それを承知の上で、義経弁慶たちを通したのです。
弁慶の器量と忠義心に心打たれて通したのです。
かくすればかくなるものと知りながら、
やむにやまれぬ大和たましい。
 
■南無華厳 狼山道院■
≪ 2012:09:23 ≫