<< The Bear // 子熊の歌 >>
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23年前に、この映画を観た。
子熊が心配で、ハラハラしながら観た。
子熊がプーマに追い詰められて、
最後に渾身の勇気を振り絞って吠えた時の場面。
ずっとずっと、その場面が忘れられなかった。
子熊の心の奥の奥。
幼い子熊の一世一代の覚悟。
勇気を振り絞って叫んだ野性の雄叫び。
あとからあとから、涙があふれてきた。
大声をあげて泣きたいくらいだった。
子熊の幼い勇気が、我が魂を直撃したのだ。
可愛い可愛い、天使の子熊。
天使の子熊が、試練の道を懸命に歩く。
それはまさに、全身全霊そのものである。
なんと尊い姿か。なんと美しい姿か。
もちろん子熊だけではなく、
すべての野性の子たちが、そうである。
そうやって、彼らは成獣になっていく。
そうやって、苦難の果てに成獣になっていく。
大自然の野性たち全員に、
そういう道程が隠されているのである。
ああ、野性たち。
野性たちの心の奥の奥。
哀しいほどの純情が、
渾身の気力を振り絞って生きている。
大自然の精霊に看取られるその日まで。
祈らずにはいられない。
彼らの心を知ればこそ、祈らずにはいられない。
大自然は、命のドラマそのものである。
命たちのドラマが、すなわち大自然である。
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■南無華厳 狼山道院■
≪ 2012:07:16 ≫