<< 悍 犬 精 神 >>
 
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<<白銀の冬を乗り越え春を迎えた。「悍:14歳」>>
 
 
「悍:カン」は、14歳である。
その高齢で、この森の冬を乗り越えた。
零下22度の酷寒を見事に乗り越えた。
春になっても、元気一杯である。
酷寒を乗り越えた後の春先が問題なのである。
耐寒で大きくエネルギーを消耗したからである。
超高齢では、生命力を使い果たす場合もあるのだ。
だが悍は、元気一杯で春を迎えた。
よくぞ頑張った!!悍!!凄いぞ!!
 
悍は、ちょっと変わっている。
一言で言えば、独特にマイペースである。
己の世界観を頑なに貫いている。
普通の「飼犬」の感覚と懸け離れているのだ。
いわゆる「洋犬」の飼主には理解し難いかも知れない。
いや、日本犬系の中でも、悍は相当に独特である。
「彼が何を考えているか?」を解読するのは、
かなりのベテランでも難しいだろうと思う。
なにしろ「表現」を、極端に内に秘めるのである。
彼はそういう犬なのだが、だが私を父と慕っている。
そういう犬だが、私への愛を内に秘めているのだ。
彼の若い頃は血気盛んな暴れん坊だった。
だが歳を経るごとにそれは薄らいだ。
今でも闘志は内に秘めているが、
それを抑制する自制心が培われた。
今では相当に「大らかな犬」になった。
※悍は、熊君が近くまで迫った時でも、まったく動じなかった。
それは大きな熊君だったが、悍はじっと見据えていた。
 
悍は「精悍」の悍である。
「悍馬」という言葉があるが、悍は「悍犬」である。
14歳の今でも、彼は悍犬精神で山に生きる。
彼の不撓不屈の精神に、どれほど励まされたか。
彼は無言で、私を励ましてくれてきたのである。
ありがとう、悍!!
これからも、一緒に生きて行こう!!
これからも、一緒に乗り越えて行こう!!
 
■南無華厳 狼山道院■
≪ 2012:05:04 ≫