<<反射感覚>>
ボクシング:「ロイ・ジョーンズJR」は長年に亘り、
「パウンド・フォー・パウンド」の最強者と呼ばれてきた。
全階級を「同一体重」に見立てた場合の最強者という意味だ。
そしてロイは、ミドルからヘヴィーまでの四階級を制覇した。
一階級違えば、身体は「一回り」違ってくる。
ギリギリの鍛錬の中での「一回り」は、想像以上に大きな壁だ。
その壁を突破してヘヴィーまで制覇したとは驚異である。
因みに彼の全盛期は90年代だと思う。
03年頃からは、おそらく下り坂だったと感じる。
階級を上下して闘う年月が消耗を大きくしたと感じる。
彼はとにかく、運動神経の塊りである。
運動神経というか、反射感覚が常軌を逸している。
相手選手も世界レベルのプロボクサーなのだ。
世界ランカー相手に上の映像のような芸当ができるとは!
それは人間と言うよりも、「野性」の反射感覚に近いと思える。
彼を見ていると、野性の感覚の凄さが垣間見れる。
野性感覚を知る上では、非常に参考になるはずである。
彼はどこまでも「自由スタイル」である。
自由自在の直感スタイルだが、
それだけでは頑強な相手を倒すことはできない。
闘志に燃えた人間を倒すことなど極めて難しいことだ。
人間は、いざとなればそう簡単には倒れないのだ。
彼はつまり「全身力」をヒットさせているようだ。
その一撃の威力は「全身力」が生み出している。
彼の動きは速いので見え難いかも知れないが、
よく見ていれば、彼の「全身力」が分かるはずである。
私は空手者だったが、ボクシングファンでもある。
特に「ロイ・ジョーンズ」のようなスタイルには痺れる。
「フロイド・メイウェザー」のスタイルも好きである。
彼の反射感覚もまた抜群に素晴らしい。
日本では「徳山選手」のスタイルが好きだった。
徳山選手は確か松濤館空手の黒帯であり、
お父さんも兄弟も黒帯の空手一家だったようである。
彼のボクシングスタイルには空手感覚を強く感じた。
彼は世界王者のまま引退したようである。
私はたまにこういうジャンルの映像を紹介するが、
動物たちと付き合うには「感覚」が重要なので、
その参考になればと思って載せている。
その呼吸や挙動や全身力は参考になるはずである。
日常生活の中では無縁の感覚かも知れないが、
呼吸感覚や間合感覚や身体感覚は、
動物たちと付き合う上で重大なのである。
ところで「狼」の反射力は、想像を超えた領域だ。
おそらく人人の想像の何十倍のレベルである。
ただし動物園では狼は、その片鱗さえも見せない。
だから人人は想像すらもできないだろう。
私は狼の反射力を、大自然の芸術だと感じた。
大自然の芸術に、ただただ感服した。
■南無華厳 狼山道院■
≪ 2012:02:14 ≫