<< 山界の扉 >>
 
山界の「扉」がある。
その扉を開けて入る時、身も心も引き締まる。
静かに深呼吸し、姿勢を正し、深く集中する。
そして心で南無華厳を唱える。
それが自分なりの儀式だ。
これほど長くここに棲んでいるのに、
毎日毎日、その扉の前で身が引き締まる。
とにかくそこは、軽い気持ちでは入れない。
その扉は、そういう扉である。
 
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昔、アメリカンネイティブが私に歌を書いてくれた。
以前も紹介した「狼の歌」だ。
擬人化ではなく、そのまま狼の心で歌ってくれたものだ。
人間からの歌ではなく、それは狼からの歌だったのだ。
<< おまえに、我我の世界を見せよう・・・>>
<< それは、おまえ次第だ・・・>>
そのような歌である。
その言葉を、片時も忘れたことが無い。
見れるか見れないかは、この自分次第なのだ。
見れない時は、そういう自分だったのだ。
見れる自分でいることは相当に難しいが、
しかしそれを目指していきたいと思っている。
亡き狼は「目指す」ことの尊さを教えてくれた。
最期まで前を見据え続けた狼の姿を忘れない。
彼の教えを胸に刻んで生きている。
 
■南無華厳 狼山道院■
≪ 2012:01:26 ≫