<< 全身力 04 >>
松濤館黒帯者が、
他流色帯者に「腰」を指導している。
これはとても分かり易い映像である。
なにしろ「腰」は肝心である。
なにをやるにも「腰」である。
もちろん「全身」が連携されるのだが、
上半身も的確に連動するのだが、
動きの大元は下半身であり腰である。
全身の中で最初に腰が始動するのである。
<<この自分はそのように学んだ>>
腰が入らないと、
全身力を一瞬に爆発させることはできない。
だがこれは、もし頭で分かっていても、
実行はなかなか難しいものだ。
だから連綿と「基本」を続けることになる。
身体が覚えるには、積み重ねが必要である。
基本の積み重ねこそが唯一の道である。
ところで近頃の海外の道衣は格好いいものがある。
この黒帯者の道衣は、なかなか格好いいと思う。
この試合映像の間合いや呼吸は、
野性動物の動きを理解する若干の手掛かりとなる。
野性の動きは、もちろん人間よりも格段に速いが。
ところで武門によっては、
大袈裟にピョンピョンとフットワーク?する選手がいるが、
自分は個人的に、そのスタイルは嫌いである。
そのスタイルからは、微塵も野性を感じない。
<<それはこの試合映像のことでは無い>>
あくまでこれは演武だが、
「捌く」ときにも、腰が入らなければ全く通用しない。
日常動作に於いても、「腰」は肝心である。
たとえば強力な大型犬の制御に於いても肝心である。
非力な人だったら、なおさらそれが肝心となる。
日頃から「腰」を意識して、
合理の動きを体得していくべきだと思う。
■南無華厳 狼山道院■
≪ 2012:01:03 ≫