** 山の家族の物語 **
 
私と犬たちは家族である。
犬たちが、私の家族である。
犬たちとの生活を続けるために、
あらゆるものを失ってきた。
人生で大事だと言われるものを、
次から次へと失ってきた。
次から次へと失ってきたが、
一片たりとも後悔などしていない。
もとより後悔などするはずがない。
尊い愛を知ることができたのだから。
彼らが人間の言葉を喋れなくとも、
そんなことはどうでもいいことだ。
心の言葉があれば、それだけで充分だ。
彼らが人間の形をしていなくとも、
そんなことはどうでもいいことだ。
家族の愛に、姿形など微塵も関係ない。
 
もうすぐまた、ここは銀世界になる。
またみんなで、酷寒を乗り越える。
三年前の冬の写真があったから、
ここの冬景色として載せてみる。
みんなで頑張った想い出だ。
この子たちは保護犬の子どもだ。
その全員が我が家族となった。
その全員が元気満満に育った。
そしてみんなの心は、大きく成長した。
≪七年前の子犬時代も載せてみる≫
 
時どき写真の中に、
他界した家族たちの気配を感じる。
今は別世界で旅する狼と犬たちの魂を感じる。
今生を全霊で生きた彼らの、
言葉にできない崇高な最期が胸に蘇る。
彼らの気高き姿を心に刻んで生きてきた。
彼らの勇気に励まされて試練を乗り越えた。
無言の中に、果てしない愛を感じる。
家族たちの果てしない愛を感じる。
愛は時空を超えて次元を超える。
愛は一瞬の中に永遠を刻む。
愛は永遠の彼方に突き抜ける。
山の家族の物語。
 
 
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■南無華厳 狼山道院■
≪ 2011:11:24 ≫