** 野 性 純 情 **
 
プッチーニ作曲:ジャンニ・スキッキ「私のお父さん」
ヴォーカル:ソプラノ「レニー・フレミング」
 

 野性界には、いろんな歌が流れている。
このようなメロディーも流れている。
子熊が母熊を想うとき。
子猪が母猪を想うとき。
子狐が母狐を想うとき。
子鹿が母鹿を想うとき。
たとえば野性が愛しい存在を想うとき、
このようなメロディーが流れている。
ひとり山を歩くと、
このようなメロディーが聴こえてくるのだ。
厳しく過酷な野生境にあっても、
野性たちは決して純情を忘れない。
どんなに荒荒しく見えても、
その奥の奥には、
このようなメロディーが隠されているのだ。
 
たとえば犬たちも、そうである。
犬たちが愛する主人を想うとき、
このようなメロディーが流れている。
どんなに暴れん坊の犬でも、
その奥の奥に、
このようなメロディーを隠している。
どんなに猛猛しい犬でも、
その奥の奥に、
このようなメロディーを隠している。
それを知れば、
なんで彼らを裏切れようか。
これほどの想いで、想ってくれているのだ。
どこを探せば、
これほどの想いで想ってくれる存在があろうか。
彼らは想いを言語で飾ったりはしない。
その代わりに、
心でこのようなメロディーを奏でている。
もし主人が、
そのメロディーを聴き取ることができれば、
犬たちは、とてもとても喜ぶ。
どんなおやつをもらうよりも嬉しいのだ。
犬たちは、
主人が聴き取ってくれたことを分かるのだ。
 
犬たちは、動物たちは、
人間の想像以上に、純情に満ちている。
 
■南無華厳 狼山道院■
≪ 2011:10:04 ≫