<< 犬族感覚 02 >>
 
犬は、その人間の「気配」を鋭く感知し、
その気配に対して反応する。
素早く感知し、素早く判断する。
素早く判断し、素早く反応する。
つまり犬は、対する人間によって、大きく反応を変える。
つまり犬の反応は、相手次第で、相当に変わるのである。
 
たとえば二人が別別に、全く同じ内容を犬に指示しても、
それぞれの指示に対する犬の反応は、相当に異なる。
あるいは人が犬集団の中に統率者として入った時、
その犬集団の調和は、統率者によって全く変わる。
つまり統率者によって、集団の様相は一変するのである。
その人の気配が、集団を左右するのである。
集団を調和させるには、
統率者の気配が重大な鍵となるのである。
 
「その人の気配」を簡単に言えば、
「その人の精神境地」という意味である。
そして「その人の精神状態」という意味である。
その人の精神境地と精神状態が、
その人の気配として現れるのである。
気配は形では無いから、目には見えないが、
その見えないものを、犬たちは見るのである。
犬たちはまず、その人の気配を見る。
 
犬を飼って犬の主人になる時、
あるいは躾けるとか訓練するとかの時
飼主はまず、「自分の気配」を振り返った方がいい。
果たして自分の気配は、一体どういう気配なのか??
まず、自分の気配が、最も重大なのである。
自分の気配が、全てを左右していくのである。
それによって、犬は姿を変えるのである。
それによって、犬との生活が変わるのである。
 
■南無華厳 狼山道院■
≪ 2011:08:13 ≫