<< 犬 と 暑 さ >>
犬は暑さが苦手だから厳重注意!!
犬は暑さに弱い。
寒さには滅法強いが、
その代わりに暑さに弱い。
寒さには相当に対応できるが、
暑さに対しては構造的に無理がある。
人間が想像するよりも何倍も何倍も、
犬は暑さを苦手とするのである。
特に「湿気を伴った暑さ」は地獄である。
特に「短吻犬種:北方犬種:山岳犬種」は厳重注意である。
とりわけ口吻が短い犬種は、とにかく厳重注意である。
一日中、間断なく「ハアハアハアハア・・・」が続けば、
犬の身体と精神がどうなってしまうか、
ちょっと考えてみれば分かると思う。
毎日毎日延延と、それが続くのである。
気が狂っても不思議ではない過酷状態だろう。
人間は汗で体温調節ができる。
だが犬の身体は、そういう構造ではない。
ひたすら「ハアハアハアハア・・・」なのである。
人間でさえ、猛暑に屈するのだ。
それが犬であれば、どういう状態なのか。
想像しただけで怖ろしい。
それが野生状態ならば、逃げ場はある。
木陰に入って、穴を掘って寝れる。
川に入って身体を冷やすこともできる。
森に入って炎暑から逃れることもできる。
だが飼われていれば、それが不可能なのである。
炎天下に繋がれた犬の毎日がどういうものか。
熱気充満の屋内に閉じ込められた毎日がどういうものか。
その犬の心境は、誰にでも想像できるはずである。
来る日も来る日も、ただただ忍耐だけである。
我我の棲むこの森は涼しい。
真冬は零下20度の酷寒世界だが、
夏もまた涼気に満ちた別天地である。
今の時期でも、夜は十何度の気温である。
そして湿気が非常に少ないのが特徴である。
我家の犬たちは、もはやこの気候に順応している。
もし平野部に降りれば、彼らは即座に変調をきたすだろう。
変調どころか、生死に関わる緊急事態となるだろう。
だから我我は、この森を出たことが無い。
この森が、我我の唯一の棲家である。
私は平野部の犬たちが心配である。
6月から9月まで、心配でならない。
どうか飼主の配慮が行き届くことを願う。
せめて「水と日陰と通風」だけは確保して欲しい。
そしてアスファルト上の炎熱と車の中の炎暑には、
くれぐれも厳重注意して欲しい。
ただただ一心に、配慮を祈っている。
≪南無華厳 狼山道院≫
::2011:07:08::