*** 狼 魂 ***
吹雪の峰峰を越えるとき。
零下三十度の峰峰を越えるとき。
胸まで沈む深雪を突き進むとき。
十日の絶食の中で突き進むとき。
飢えた身体で突き進むとき。
最後の力で突き進むとき。
狼たちは挫けない。
狼たちは諦めない。
狼の名に賭けて。
狼の誇りに賭けて。
その目は、ひたすら前を向く。
その目は、はるか正面を、見据え続ける。
すべてを射抜くその眼光で。
大自然の魂が宿る眼光で。
狼の証のその眼光で。
写真は、狼太郎が生後十ヶ月の時。
太郎は赤ちゃんの時から、この眼光だった。
今生の最期の時も、この眼光だった。
私と暮らしながらも、
太郎は最期まで、狼であり続けた。
狼で生まれ、狼で死んだのだ。
太郎は私に、狼の誇りを教えてくれた。
太郎は我が子であり、そして師であった。
太郎！！！
いつの日か逢おう！！！
それまで、お父さんは精一杯に生きる。
おまえと約束した使命に向かって突き進む。
Spirit of the Wolfmountain !!!!
≪南無華厳 狼山道院≫
：：２０１１：０４：０８：：