≪ 本 心 ≫
犬は、主人の本心を読み取る。
犬は人間よりも人間の本心を読み取る。
だから犬と対する時には、
自分の本心がどうであるかが問題となる。
つまり「己の心」次第である。
犬と付き合う上で、それが根幹である。
私は犬の機嫌は取らない。
機嫌を取る必要が無いからである。
私は強制道具は全く使わない。
強制道具に頼る必要が無いからである。
私は犬に威張らない。
威張る必要が無いからである。
私は犬に権勢を誇示しない。
権勢を誇示する必要が無いからである。
だが犬たちは私を父と仰ぎ、私の指示を聞いてくれる。
普段は相当に無礼講なのだが、
いざとなれば即座に姿勢を正してくれる。
私は犬といつも語り合っている。
私は犬といつも抱き合っている。
だが叱る時は相当に烈しく叱る。
犬たちは即座に直立不動で恐縮する。
だが反省した後には、犬たちは笑顔に返る。
どんなに私に大喝されても、ぜんぜん挫けない。
大恐縮の後に、大笑顔が戻るのである。
私から強烈な叱咤を受けても、
強烈に私を父と慕い続けるのである。
彼らはつまり、私の本心を知っているのである。
私が烈しく叱咤する時も、
それが親心からの叱咤であることが分かるのである。
だから彼らは挫けずに笑顔に戻るのである。
だがもし私の叱咤が親心では無かったとしたら、
彼らは深く傷付いて自分を閉ざすようになるだろう。
だからつまり彼らの様子に、
この自分の本心が映し出されているのである。










≪南無華厳 狼山道院≫
::2011:02:09::