イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

イメージ 7

イメージ 8

イメージ 9

イメージ 10

イメージ 11

イメージ 12

イメージ 13

イメージ 14

<2011年1月3日>

私と犬たちは山界に棲んでいる。

20年に亘り、ここに棲んできた。

我我にとっては、ここが故郷である。

昨夜は零下15度を超えた。

いよいよ寒気のクライマックスに向かっていく。

ここは白銀の森である。そして人間は訪れない。


犬たちは山界の感覚の中で生きている。

そこから学び、そこと交感し、そこで鍛えられている。

彼らはここを愛し、ここで安心する。

もはや彼らは、山界の申し子である。

冬季の寒気は実に厳しいが、ものともしない。

幼犬期からトレッキングに出掛けるが、

雪の中をラッセルしながら縦横無尽に躍動する。

その幼犬期の躍動が、体力の根幹を造り上げる。

強靭な抵抗力や回復力の根本を養成するのである。

そしてそこで基本的なトレイニングも行なう。

待て。おいで。そこから先は駄目だよ。もう帰るよ。などなど。

犬たちは山行の中で、いろんなことを学んでいくのである。


積雪期と無雪期とでは、山行のルートが違う。

春に雪が消えると、積雪期の山行道も消える。

そして新たに無雪期のルートを山行するのである。

そして雪が積もると、また冬季のルートに戻るのである。

だがその冬季のルートが、さっぱり分からなくなる。

人間の私には、元のルートを見つけることができない。

景色が別世界に変わってしまうので、迷子になってしまう。

ところが、犬たちには、分かるのである。

彼らは、寸分違わずに元の冬季道をトレイルするのである。

彼らが雪道を切り開いていくに連れて、私も思い出すのである。

元の道と全く同じ場所を辿っていることに気付くのである。

50cmほどの幅の、木と木の間を通り抜けた時、それが明らかになった。

昨年の冬にも、その狭い樹間を通り抜けていたのであった。

「臭覚」では無いはずだ。昨シーズンとは8ヶ月振りなのである。

「直勘」であり「直感」である。そうとしか言いようが無い。

犬たちは、なんの迷いも無しに、どんどん進んで行くのである。

まったく、彼らの能力に感服する。

彼らの天性の感覚には、到底近づけない。

いや、天性と言うよりも、

それは彼らの祖先たちの、命懸けの練磨の歴史の賜物なのである。

私はその練磨の歴史に、心からリスペクトする。

・・・犬たちだけでは無い。

あらゆる命たちに、壮大な歴史のドラマが秘められている。


写真は1998年と2010年。


■南無華厳 狼山道院■