<2009年6月6日>
今年も、熊が訪れた。
私は小さなテントで寝ているが、
先日の深夜に、近くまで熊が訪れた。
テントの中で寝ていると、
犬たちが立ち上がるのが分かった。
コタ(小太)が「ヒュンヒュン」と鳴く。
カン(悍)は、低く唸っている。
ジン、タケル、ヤマトは、まだ無言だ。
レン(蓮)もまだ沈黙している。
熊の気配が、だんだんと近づいてくる。
犬たちが四肢の態勢をきめて頭を高く掲げている。
テントの中でも、それが分かる。
私は、テントから出た。
暗闇の中、森の奥から、なにかが近づいてくる。
明らかに大きな動物だ。
重量感に溢れた気配が、辺りを圧倒している。
サークルの囲いにいる真や天や道たちが、低く吠え始めた。
熊は、15mくらいまで近づいた。
しかし、そこで止まった。
私は立ったまま、熊を見ていた。
熊も、私を見ている。
去年の熊だろうか??一昨年の熊だろうか??
そこまでは分からない・・・・
野性の貫禄に圧倒されて、夢中の心境なのだ・・・・
ただ、「美しい・・」と感じた。
その黒い塊は、確かに美しかった・・・・
そのひとときは、長い長い時間に思えた。
緊張しない訳がない。
だがそれとは別に、深い感動に襲われる。
そこに紛れもなく、「 Spirit of the Wild 」が現われているのだ・・・・
熊はやがて、ゆっくりと森の奥に戻っていった。
これまでは、手を前方に掲げて、胆からの声で熊を制止した。
犬たちのことが心配だったので、そうした。
だが今年は、それをやらなかった。
なんとなく、そうしなくても平気に思えたのだ。
確かに平気だったが、私の留守の時を思うと、少し心配だ。
悍・小太・ジンは、鎖で繋留してある。
長めの鎖だが、動きの自由は奪われる。
たとえ熊に悪気は無くとも、たとえ遊びの接近でも、
どんなアクシデントが起こるか分からない。
鎖に拘束されて自由な動きができなければ、不測の事態も起こり得るのだ。
このことが、心配なのだ・・・・
ほかの連中は、みんな犬舎に入っているから、その心配は無いのだが・・・・
それにしても、悍も小太も豪胆だ。
彼らは、自分が自由の利かない状況にいることを知っている。
だが動きの自由を奪われた中でも、胸を張って立っている。
ここには、いろんな動物たちが訪れるが、その動物たちはみんな、
悍や小太が「動きを拘束された身の上」であることを知っている。
もちろん熊も、それを知っているのだ・・・・
今は我が家には、猛者連中はいない。
大型の猛者たちはみんな、他界した。
彼らの存命中には、熊は訪れなかった。
狼犬の「ロウ」や北極エスキモー犬の「オーラン」のいる頃には、
一度も訪れなかったのだ。
きっと熊も、間合いを大きく取って遠慮していたのだろう。
だが今の我が家には、親しみやすい雰囲気があるのだろう。
きっとなにか親しさを感じて、訪れるのだと思う。
エサを探しに来るのではない。それが分かる。
熊もカモシカもフクロウも、何かを感じて来てくれるのだと思う・・・・
熊たちが無事に暮らしてくれることを祈る。
山に食料が豊富なことを祈る。
熊たち、そして山のみんなの幸せを、心から祈る。
■南無華厳 狼山道院■
今年も、熊が訪れた。
私は小さなテントで寝ているが、
先日の深夜に、近くまで熊が訪れた。
テントの中で寝ていると、
犬たちが立ち上がるのが分かった。
コタ(小太)が「ヒュンヒュン」と鳴く。
カン(悍)は、低く唸っている。
ジン、タケル、ヤマトは、まだ無言だ。
レン(蓮)もまだ沈黙している。
熊の気配が、だんだんと近づいてくる。
犬たちが四肢の態勢をきめて頭を高く掲げている。
テントの中でも、それが分かる。
私は、テントから出た。
暗闇の中、森の奥から、なにかが近づいてくる。
明らかに大きな動物だ。
重量感に溢れた気配が、辺りを圧倒している。
サークルの囲いにいる真や天や道たちが、低く吠え始めた。
熊は、15mくらいまで近づいた。
しかし、そこで止まった。
私は立ったまま、熊を見ていた。
熊も、私を見ている。
去年の熊だろうか??一昨年の熊だろうか??
そこまでは分からない・・・・
野性の貫禄に圧倒されて、夢中の心境なのだ・・・・
ただ、「美しい・・」と感じた。
その黒い塊は、確かに美しかった・・・・
そのひとときは、長い長い時間に思えた。
緊張しない訳がない。
だがそれとは別に、深い感動に襲われる。
そこに紛れもなく、「 Spirit of the Wild 」が現われているのだ・・・・
熊はやがて、ゆっくりと森の奥に戻っていった。
これまでは、手を前方に掲げて、胆からの声で熊を制止した。
犬たちのことが心配だったので、そうした。
だが今年は、それをやらなかった。
なんとなく、そうしなくても平気に思えたのだ。
確かに平気だったが、私の留守の時を思うと、少し心配だ。
悍・小太・ジンは、鎖で繋留してある。
長めの鎖だが、動きの自由は奪われる。
たとえ熊に悪気は無くとも、たとえ遊びの接近でも、
どんなアクシデントが起こるか分からない。
鎖に拘束されて自由な動きができなければ、不測の事態も起こり得るのだ。
このことが、心配なのだ・・・・
ほかの連中は、みんな犬舎に入っているから、その心配は無いのだが・・・・
それにしても、悍も小太も豪胆だ。
彼らは、自分が自由の利かない状況にいることを知っている。
だが動きの自由を奪われた中でも、胸を張って立っている。
ここには、いろんな動物たちが訪れるが、その動物たちはみんな、
悍や小太が「動きを拘束された身の上」であることを知っている。
もちろん熊も、それを知っているのだ・・・・
今は我が家には、猛者連中はいない。
大型の猛者たちはみんな、他界した。
彼らの存命中には、熊は訪れなかった。
狼犬の「ロウ」や北極エスキモー犬の「オーラン」のいる頃には、
一度も訪れなかったのだ。
きっと熊も、間合いを大きく取って遠慮していたのだろう。
だが今の我が家には、親しみやすい雰囲気があるのだろう。
きっとなにか親しさを感じて、訪れるのだと思う。
エサを探しに来るのではない。それが分かる。
熊もカモシカもフクロウも、何かを感じて来てくれるのだと思う・・・・
熊たちが無事に暮らしてくれることを祈る。
山に食料が豊富なことを祈る。
熊たち、そして山のみんなの幸せを、心から祈る。
■南無華厳 狼山道院■