<2008年4月30日>

「屠畜」の本が売れているらしい。

25000部も発行したらしいから、相当なヒットだ。

食用動物の殺し方のレポートの本らしいが、著者も人気者らしい。

特にインテリたちにファンが多いらしい。

大衆派を気取るインテリたちが、著者をバックアップしている様子だ。

著者は、動物が殺される光景がとても好きらしい。

自分が平然と見ていられることを自慢しているらしい。

読者も同様な心境らしい。「おもしろい!!!」と感激しているらしい。

著者は「動物をどんどん食え!!」と世間に啓蒙しているらしい。

「犬肉は美味しいよ!!最高!!」と宣伝しているらしい。

「犬鍋」を食いながら酒を飲むのが大好きらしい。


食用の犬が、どういう殺され方をするのか知っていながら、犬肉を食うのだ。

わざと極限まで苦しめて、わざと地獄の激痛を与えて殺すのを知っていながら食うのだ。

痛がれば痛がるほど、苦しめば苦しむほど、その方が「栄養価が高まる」と妄信し、

とことん残酷に、延々と地獄の拷問を続けるのだ。

犬の悲鳴も涙も哀願も、一切無視した「この世の地獄」だ。

ただ殺す訳では無いのだ。わざと地獄を味合わせて殺すのだ。

「食う食わない」の賛否論の次元ではないのだ。

食う連中は「食って何が悪い!!」とエキサイトするが、

「食う食わない」の問題を超えた「手段」の問題なのだ。

相手が動物なら、どんな手段でも許されるのか??

手段を選ばずに地獄を味合わせることが、人間には許されているのか??

あなたがもし、殺されることが確定した時、どのように殺されたいですか??

楽に死にたいですか?? それとも、とことん生き地獄を味わいたいですか??

人間は、ただ殺されるだけでも往生際悪く抵抗する。

それがもし、地獄の拷問の果てに死ぬことが分かったら、発狂するだろう。

犬にも人間と同様の痛覚がある。恐怖がある。絶望がある。

その犬たちは、仲間の悲鳴を聞いて育ち、仲間の断末魔の叫びを聞いて暮らすのだ。

犬は我慢強い。人間よりも遥かに我慢強い。

その我慢強い犬が、耐え切れずに悲鳴を上げるのだ。

忍耐の限界を遥かに超えた、言語を絶した地獄なのだ。

その著者は、それを知りながら、犬肉に舌鼓を打って酒を楽しんでいるのだ。

その著者の本が売れている。「おもしろい!!」と評判だ。

その著者が人気者だ。その著者が講演に忙しい。

これが今の世間だ。これが今の世論だ。

「人間は特別だ!! 動物は下僕だ!! 動物が苦しもうと、一切自分は無関心!!!」

実際に、著者は堂々とそれを宣言している。

「動物愛護など、偽善の塊りだ!!」と、著者は宣言しているのだ。

世間は、口先だけの美言で「共生」を叫ぶ。

その本心は人間絶対主義に貫かれているのに、平然と共生を叫ぶ。

これでは詐欺だ。世間は前代未聞の大詐欺師だ!!


残酷な殺生は、人間自身の魂を傷つける。

人間自身を自傷し、人間自身を苦しめる。

だが人間は、それに気付かない!!!

**** WOLFTEMPLE ****