<2008年4月17日>

愛犬との散歩を、喜びに感じる人と苦痛に感じる人がいるだろう。

元気満々の力強い犬の場合には、苦痛に感じる人の方が多いだろう。

毎日のことだから確かに大変だし、精神的な圧迫も大きいだろう。

だが、この散歩の日々が、あなたを飛躍的に強くする。

どんなジムに行くよりも、顕著な効果をもたらす。

25年間犬たちと運動し続けて、私はそれを実感している。


犬との散歩は、あなたの心と身体と感覚を練磨してくれる。

犬という動物の身体感覚が、超感覚が、あなたに絶大なヒントを与えてくれる。

だから発想を変えて散歩してみると、新たな発見に溢れる。

毎日が、新たな発見の日々となるのだ。


犬は本来、躍動の動物だ。

躍動によって丈夫になり、躍動によって体調を維持する。

だから本当は「歩く」程度では運動にならない。

せいぜい、軽い気分転換にしかならない。

それを分かってあげて欲しい。

それを分かった上で散歩して欲しい。

世間では犬に「人間の歩行速度」での散歩を当然の如くに要求する。

しかしその速度は、犬にとっては極めて不自然な速度なのだ。

それでも、犬は人間の歩調に合わせてくれているのだ。

だから彼らの忍耐と努力を分かってあげて欲しい。


本当は、せめて、スタートの200mくらいは走ってあげて欲しい。

せめてその程度走れば、犬は随分と落ち着くのだ。

犬は、散歩を待ち焦がれていたのだ。

そのささやかな時間が、一日の最大のハイライトなのだ。

彼らは「うれしい!!うれしい!!」という喜びを全身で表現したいのだ。

一日中拘束されている者の、解放のひと時の喜びを、分かってあげて欲しい。

本来なら心と身体の感動が、躍動の爆発となって疾走するのだ!!


だが、高齢の飼主もいるし、体力の無い飼主もいる。

だから無理なお願いなど出来ないのだが、せめて、犬たちの心情を分かってあげて欲しい。

引っ張るからといって、決して「バカ犬」などと呼ばないで欲しい。

元気満々の若犬が、本来ならどれほど活発かを、知って欲しい。

犬たちが相当に力を加減していることを、我慢していることを、知って欲しい。


もし犬が躍動の日々を与えられたら、彼らの底力は飛躍的に高まる。

本当は犬という動物は、物凄く丈夫でタフなのだ。

私は犬たちの「本来の力」をこの目で見てきたのだ。

だが殆どの家庭の犬は「不本意な身体力」の状態だ。

だから獣医の世話になる犬も多いだろう。


もし、あなたが愛犬を不調にさせたくなかったら、

頑張って「運動散歩」を続けてみてください!!

※周囲の交通に御注意ください。

※散歩前のストレッチを忘れずに。

※「手綱」(リード)の扱いを真剣に。

※犬の体調を充分に観察してください。

※老犬の場合には、もちろん「歩き散歩」で構いません。


※書庫の「命の手綱」「ドッグラン」なども御覧ください。

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