<2008年3月3日>

人間は「最凶の肉食怪物」だ。

人間の身体は本来肉食構造では無いのに肉が大好きで、

そして「肉を食う権利」の意識に支配され、その権利をとことん主張する。

しかもそこには、ひとかけらの感謝も祈りも無い。

工場生産のように「肉」を製造し、とことん「当たり前感覚」で肉を食う。


「命の食べ方」という教育フィルムがあるという。

私は観ていない。 私は観れない。

容易に想像がつくし、観たら最後、そこから伝わる感情が心に焼き付いて離れないのだ。

そして何日も眠れなくなる。

おそらく、そのフィルムの主旨は、

「お肉は元は命なんですよ。殺さなければ食べられないのですよ!!」という内容だと想像する。

つまり「命の尊厳」を訴えるのではなく、

「殺すことが平気になりなさい!!」と言っているように想像する。 そのように感じる。

「命が殺されて肉になる」ことを教えて、しかし肉食を勧めている訳だから、

結局のところ「殺すことが平気になりなさい!!」と言っていることになる。


「動物処刑」の本が売れているらしい。 著者も人気者らしい。

私はその本を読んでいない。 私は読めない。

読めば自分がどうなるかが分かるからだ。 到底平静を保てないことが確実だからだ。

その著者は「遊び感覚」で書いているらしい。 それを感じる。

読者も遊び感覚で読んでいるだろう。 それを感じる。

ある日、著者のブログを拝見した。

そこには、祈りも感謝も、ひとかけらも無かった。

「楽しく書きました!!みなさんも楽しんでください!!」という感覚だった。

ある日、読者コメントを拝見した。

そこには、祈りも感謝も、ひとかけらも無かった。

「面白い本に出会えました!!とても楽しかったです!!」という感想だった。


私は絶望的な心境になった。

自分の想像以上に人間が怪物であることを思い知らされた。

そんな生き物はこの地球上に存在しない。 唯一、人間だけだ。

生き延びるために食べるのではない。

酒を飲みながら、笑いながら、舌鼓を打つ。

「うまいから。食べてみたいから。」ただそれだけで食べる。

せめてもの感謝、せめてもの祈り、それすらも否定されているのだ。

「かわいそう・・なんて思うんじゃねえ!!」という感覚が圧倒的なのだ。

そして動物の尊厳を訴える者に対して徹底的に批難し、攻撃し、あざ笑う。

最弱者である動物たちの権利を一切無視しておきながら、人間の権利だけを叫ぶ。

インテリたちが、自称識者たちが、人間の特権を振りかざす。

それでいて「共生」を謳う。 詐欺師だ。 最凶の詐欺師だ!!

おそらく、この先もずっと、共生など不可能だろう。

共生は信じたいが、人間の驕りは、人間の傾向性は、あまりにも強烈だ。

まさに比類なき怪物だ!!


「かわいそう!!」「せめて・・・」の心が無くなれば、この世は終りだ!!

「かわいそう」と思う心は、やがてその人の行動に必ず影響を与える。

その心は、慈悲の原点だ。 慈悲の出発点だ。

その心は、無限に尊い宝物なのだ!!

**** WOLFTEMPLE ****