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<2008年2月21日>

木に意志があることを、強く感じる。

森にいて、いつも木たちを見ているから、強く感じる。

木々は凄い。 凄い精神力の持ち主だ。

どんな状況にあっても、渾身の力で生きているのだ。

彼らは、そこを一歩も動けない。

最初から、決定的な運命に縛られている。

だが、彼らは愚痴らない。 嘆かない。

たとえそこが過酷な場所であっても、1%の可能性に賭けて生き抜く。

たとえ本来の姿とは変わり果ててしまっても、堂々と胸を張って生きている。

だが、それだけではない。

木々たちは、互いに配慮し合って共生している。

その配慮が、絶妙だ!! その配慮が、実に見事なのだ!!

木々を仰ぐと、互いに間合いを取っている。

互いに枝を干渉させないように、絶妙に枝の方向を変えているのだ!!

枝ばかりでなく、幹さえも曲がり、その姿を変えていく木もある。

さすがに「カラ松」は真っ直ぐにしか成長できないから、

その場合には隣の樹木が姿を変化させて、互いに生きれる環境を作り出しているのだ。

木々たちは、自分だけが生き延びようとはしない。

自我を抑え、互いに譲り合い、共に生きる道を探していく。

もし主張ばかりしていたら、共倒れになってしまうことを知っているのだ!!

それにしても彼らの枝の付き方や枝の方向は、とにかく絶妙だ。

木々たちの互いの間合いの取り方は、とにかく絶妙だ。

彼らを見ていると、人間の思考など「幼稚」としか思えない・・・


森を歩いていたら、奇妙な木に出会った。

カラ松の倒木だった。

その倒木の「枝」が、天に向かって立派なカラ松に成長している。

倒れた幹の、一番根元の枝が、そのまま天に向かって成長し、遂に立派な幹になったのだ!!

そしてそれは2本の幹だった。2本の枝が共に頑張って、2本の幹に成長したのだ。

倒れた母は、今も生きている。 立派に成長した息子の大地となって今も生きている。

2本の息子たちを成長させるには、よほどの養分を与え続けたはずだ。

倒れた母は、ほんのわずかに土に触れた根から、懸命に養分を汲み上げ続けたのだろう。

地に倒れながらも、遂にあきらめずに、子を育て上げたのだ!!

私は思わず合掌し、一心に祈った。 その母子の姿に胸を打たれたのだ。

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