<2008年1月12日>

子豚のことは「no35」に書いた。

どうにも可愛いので、もういちど書く。

子豚の純心が胸を打つ。

帰宅してからも、その姿がまぶたに浮かぶ。

子豚は、私がどんな車で通過する時でも、小屋から出てきて見送ってくれる。

現場に行く時には、軽トラの時もダンプの時もある。さまざまだ。

だが不思議なことに、私が乗っていることが分かるのだ。

他の人の乗る車が通っても、出て来ない。

私の時には、子豚は寝小屋の奥から、わざわざ出て来てくれるのだ。

私をジッと見つめている。そして声を出して話しかけてくれる。

話す声はもちろん「ブー」だが、その子は確かに話している。

心が伝わってくる。純粋無比な念波が伝わってくる。

「一緒に!一緒に!一緒に! いたい!いたい!いたい!」

「やさしい気持ち!やさしい気持ち! やさしい気持ちと一緒にいたい!!」

言葉にすれば、こんな感じだ。だが、子豚の心を言葉では伝え切れない。残念だ。

子豚の表現行動はとても控えめだが、それでも充分に伝わってくる。

ただ小屋から出て来てくれるだけでも、充分に分かる。

「わかったよ!わかったよ! 仕事が終わったら、一緒に、一緒に、遊ぼう!」

私が帰る時、子豚は悲しげに見送ってくれる。

「待ってなさい!待ってなさい! 明日も来るよ!明日も来るよ!」

子豚の心に伝えるために、私は全力で念を送る。

そうせずにはいられない。それほどに別れを惜しむ子豚の姿が胸に迫るのだ。

もちろん、子豚のとなりに居るシェパードも、同様に別れを惜しんでくれる。

彼ら二頭からの「想い」は凄い。その想いに応えたい。

もし、何らかの事情が発生したなら、私は彼らを家族に迎えるつもりだ。

「可愛かったね、さようなら!」という訳にはいかないのだ。

彼らは私に心を開き、私を慕ってくれた。

私はそれを忘れる訳にはいかないのだ。

**** WOLFTEMPLE ****