






















森は神秘に満ちています。
不思議なことが一杯あります。
私にその神秘を体験させてくれるのは、家族の犬たちです。
彼らの純真が神秘を呼ぶのだと思います。
光が現われます。時には荘厳な音楽のような音が聴こえます。
言葉に出来ないほどに深い何かを感じます。
慈悲の塊り、愛の塊り、
時間と空間の概念を超えた、
あらゆる固定観念を超えた何かを感じるのです。
この世には「厳しさ」があります。
もし自分だけが長生きしたいと思ったら、大自然の調和は成立しません。
自分と他と全体は調和の中で変化し続けるから、変化には厳しさが伴うから、
動物たちはその約束を知っているから、自分本位の願いの虚しさを覚っているから、
だから彼らは、ただただ全身全霊で生きています。
偉大なる何かを感じながら、一瞬一瞬を渾身の力で生きているのです。
その過酷なるも美しい懸命の世界に、光が寄り添っているのです。
偉大な光が見守り、その生涯を、そのドラマを、見届けているのです。
私の家族たちは私と共に暮らしていますが、
しかし大自然のスピリットを忘れてはいません。ひとかけらも忘れてはいません。
私は彼らを通して尊い世界を垣間見ているのだと思います。
我々の絆を見守る何かが、時には光となって時には姿となって森に現われるのだと思います。
その神秘をクレパスで表現しました。
描いたのは狼山舎の「keiko」です。
彼女は独特の感覚を持ち、私以上に「何か」を見ます。
この森に現われる神秘をキャッチして、それをクレパス画に表現します。
神秘を表現することは、かなり困難です。
この絵を見て「???」と感じる人も多いかも知れません。
しかしこの絵は、我々にとっては真実です。
我々は神秘現象を求めて生きている訳ではありません。
我々にとって神秘(深秘)は日常であり、家族であり、森そのものです。
我々にとって神秘はオカルトの類いではなく「感動」そのものなのです。
※仏教では「神秘現象に囚われるな」と戒めますが、
神秘世界に酔い、そればかり求めていては、肝心な使命を忘れることになってしまいます。
神秘は、「今」を生き抜いているときに訪れます。
**** WOLFTEMPLE ****