・・・数時間後・・・
「んん・・・?」
「・・・すー・・・すー・・・。」
「青さん・・・。まだ寝てるんですか・・・。・・・可愛いですね・・・。・・・今は・・・・・・午後11時・・・。・・・どうしましょうか・・・。」
「ん・・・?鉄・・・?」
「あ、青さん。すみません、うるさかったですか?」
「いや・・・。うとうとしてただけだから。もともと起きてた。」
「!!じゃあ・・・。」
「うん。俺のこと可愛いって言ってるのも聞こえてた。」
「相変わらずいじわるですね・・・。」
「そうか?」
「そうですっ!」
「そうか。」
「そうです。」
「で、どうするんだ?今11時なんだろ?」
「・・・。」
鉄は無言のまま、窓の外を見た。
「・・・。星、見に行きませんか?」
「星・・・か・・・。いいな。・・・でも、どこで?」
「家のすぐ前で。きっと綺麗ですよ!」
子供みたいにはしゃいでいる。
「わかった。行くか。」
「はい!」
外に出て、空を見上げる。
綺麗だ・・・。
「青さん、綺麗ですね・・・。・・・でも・・・寒い・・・です・・・。」
「・・・そう・・・だな・・・。・・・鉄、こっち来い。」
「?わかりました。・・・ひゃあ!?・・・あ・・・。」
「ほら、こうすればあったかいだろ?」
鉄を抱きしめる。
「・・・はい・・・あったかいです・・・。・・・青さん・・・。」
「んー?」
「・・・月が綺麗ですね。」
「月・・・?」
月を探す。
・・・あった。どうやら、今夜は満月らしい。
「・・・そーだな・・・。」
「・・・いえ、そういう意味ではなかったんですが・・・。」
「?じゃあ、どういう意味だ?」
「ふふふ・・・。考えて、あててみて下さい。」
「えー・・・。・・・ヒント!!ヒント、ちょうだい!!」
「・・・えーと・・・しいて言うなら、とても簡単に想いを伝えることができる言葉ですね・・・。」
「・・・簡単に・・・想いを・・・伝える・・・?」
「・・・どうですか?わかりましたか?」
「・・・。」
「・・・ある英語の文ですね。」
「・・・英語・・・想い・・・。・・・I love you・・・?」
「あっ!!近い、すごく近いです!!」
「えー?わかんねーよ!」
「では、その英文を、日本語で言うと?」
「・・・愛してる・・・。・・・!!!そういうことか!!!///」
「はい!正解です///。・・・青さん。」
「なんだ?」
「大好きですよ///。」
「・・・俺も・・・いや、違うな。」
「!?」
「愛してるよ、鉄。」
「青さん・・・///」
「鉄、おいで・・・?」
「もう、充分近くに・・・!」
「だめ。もっと、もっと近くまでおいで。」
「・・・ここ・・・ですか・・・?」
鉄が少しだけ、こっちに動いた。
「だめ。まだまだ、全然だめ。」
「・・・じ、じゃあ、ここ・・・ですか・・・?」
もう一歩、近づいてくる。
「もう少し。」
「も、もう少し・・・ですか・・・?・・・じゃあ、ここ・・・?」
鉄が俺の上に乗るような形になって、向かい合う。
「あ、青さん・・・?」
「鉄・・・。」
「なんですか・・・?」
「なんとなく。呼んでみたかっただけ。」
「なんですか、それは。」
「だから、なんとなく。どんな反応するかなーって。・・・予想以上に可愛い反応が返ってきた。」
「ところで、青さん。」
「んー?」
「そろそろ、おうちに入りませんか?・・・体が少し冷えてきて・・・。」
「えー・・・。やだ。」
「いけませんね、青さん。そんな生傷だらけの体で、風にあたるのはよくないです。傷が悪化しますよ?」
「そしたら、鉄が治療してくれるだろ。」
「・・・。」
「違うか?」
「どうしましょうか・・・。」
「え!?なにそれ、ひどくね!?」
「ひどくないです。だって、僕はちゃあんと、注意しましたよ?」
「・・・まぁ、もしそんなことされたら、一緒に寝なくなるな。」
「!!そ、それは、いや・・・です・・・。」
「まぁ、冗談だけど。」
「!!・・・青さん・・・。」
「なんだ?」
「・・・寒い・・・です・・・。やっぱり、入りませんか?」
「・・・そうだな・・・。入るか。」
「はい・・・。」
結局、ほとんど星を見ずに家の中に入った。
・・・何のために、外に行ったんだか・・・。
・・・それにしても、さっきからずっと、頭が痛い。
「青さん?どうされました?」
「いや・・・なんか、頭痛いなって・・・。」
「・・・青さん、少ししゃがんでください。」
「ん?わかった。はい。」
「失礼します。」
一言だけ言って、鉄は俺の前髪を上げて、額にキスをしてきた。
「ん・・・少し、熱があるようですね。もう、いつまでも外に出ていたからですよ。」
「・・・なんで、キスなんだ?」
「なんでって、唇が一番温度を感じやすいから・・・ですね。・・・あ、それとも、こっちがよかったんですか?」
そういうと、今度は、額をくっつけてきた。
「んー・・・。」
「・・・青さん!?大丈夫ですか!?」
・・・。やべえ・・・視界が定まらない・・・。
「青さん!?青さん!?」
「・・・ごめん・・・。」
「・・・え・・・?」
そのまま、鉄に体を預ける形で、倒れてしまった。
「青さん!しっかりしてください!!青さん!!」
鉄の声がだんだん遠くなっていく。
最後に聞こえたのは、
「青さん!!!」
必死に俺の名前を叫ぶ藍鉄の声だった。
・・・。ん・・・?また・・・夢・・・?
・・・でも・・・この間とは・・・違う・・・?
なにが、違うんだ・・・?
・・・あぁ・・・なんだ・・・動けないんだ・・・
それだけのことだ・・・
・・・でも・・・早く・・・起きなきゃ・・・起きなきゃ・・・だめだって、わかっているのに・・・なんで、起きられないんだ・・・?
鉄・・・助けて・・・鉄・・・。
・・・!?
「冷てっ!!」
いきなり、頭に冷たいものが乗った。
びっくりして、飛び起きると、濡れタオルがおちてきた。
冷たいものは、どうやらこれだったようだ。
「あっ、青さんっ!!・・・よかった・・・。」
「・・・ごめん・・・鉄・・・。」
「もう三日も目を覚まさなかったから、このままずっと目を覚まさなかったら、どうしようって、思ってたんですからね!?」
・・・三日も・・・?
「・・・青さん?大丈夫ですか?まだ、頭痛いですか?それとも、何処か違うところが痛いですか?」
「・・・ごめん・・・。俺・・・なんで・・・三日も・・・?」
「普通に風邪だと思うんですけど・・・。・・・でも、すごく苦しそうでした。」
「そっか・・・ごめん・・・。」
「いえ、無理しないでくださいね。・・・そういえば、この三日間で怪我も、だいぶ良くなりましたよ。」
「そっか・・・。じゃあ、風邪が治ったら、クエスト行ける?」
「そうですね・・・多分、大丈夫かと。」
「やった!」
「じゃあ、今度は、風邪を治しましょうね?」
「うん!」
つづく