愛と女性について(ゲーテ)
どんなことが 真理とか寓話(ぐうわ)とか言って
数千巻の本に現れて来ようと
愛がくさびの役をしなかったら
それは皆 バベルの塔に過ぎない
(「温順なクセーニエン」から)
性急にやらねばならぬこともたくさんありますが
節度を保ち 不自由を忍ばねば 手に入れることのできぬものも
あります
徳はそれだと申します
徳とは 縁続きの愛も同様です
(「タッソー」一一一九行以下 から)
人は 愛するところのものだけを知る
知識がより深くなり
完全にならなければならないほど
愛 いな情熱は一そう強く 強力に 生き生きと
ならなければならない
(ヤコービに 一八一二年五月10日)
女の流す涙が多かろうが 少なかろうが
それで 海の水かさが増すわけではありません
でも 幾千人の女のなかでひとりでも救われるといると
いうのは悪くありません
幾千人の男のなかに実のある人がひとりでもいるというのは
まんざらでも ありません
(「ヴィルヘイム・マイスターの修業時代」第四巻 第20章から)
婦人を最も 力づよく保護することを心得ている
男だけが
婦人の好意を 受ける資格がある
(「ファウスト」 第二部 九四四四-五行)