平井堅  「告白」 



 俺と広方は、土手に腰をかけて


 買ったばかりの、たこ焼きとコーラで乾杯をした


 俺は、たこ焼きを勢い良く口の中に入れると


 「あっ・・熱っ!」


 「大丈夫?ほら、コーラ飲んで」


 「あ・ありがと~う・・・死ぬかと思ったぁ~」


 「熱いのに、急いで食べるからよ!」


 「早く食べないと、広方に食べられるかと思ったから・・・」


 「私、そんなに大食いじゃないですよ~」


 「嘘だよ・・・お腹が減ってたから」


 その時・・・「ヒュ~ドン・ドン」と花火が上がった


 「わぁ~綺麗~」


 「うん、うん、綺麗だね」


 「あのね、鈴森君・・・」


 「ん?どうした?」


 「今日ね、試合に勝ったら言うつもりだったんだけどね」


 「何を?」


 俺は、花火を見上げながら聞き返した


 「私ね、中学の時ね鈴森君の事が好きだったの・・・だから、試合に勝ったら


 告白するつもりだったけど、だけど・・・・負けちゃった。」そう言いながら


 彼女はうつむき涙を流し始めた


 「そうだったんだ・・・だったら、次の試合に勝ったらでも良いじゃん


 それに俺も、広方の事が好きだったんだぜ!」


 「もう、次の試合はないのよ・・・」泣きながら彼女は小さくつぶやくと


 「次の試合がない?何故?」


 彼女は決意したように・・・


 「私ね、来週 引越しすることになったの」


 「えっ!何処に?」


 「九州の方に・・・」そう言うと・・・


 「九州かぁ~遠いなぁ~」


 それから、俺たちは黙ったまま花火を見ていた。