1 忘れ物



 マスターが出かけてから、店は恵海と美夏


 だけになった「店任されたけど、お客さん・・・・来ないね?」


 と美夏が言うと、恵海が慌てて表の札をOPENにした。


 「札がCLAUSEのままだった・・・・ははははっ」


 「笑い方は、さすが親戚だけあってそっくりね」と美夏がからかうと


 「そっかな?」と恵海が照れていたので「恵海ちゃん、可愛い」とジャレ合って


 いると、「チリンチリン」ドアが開く音がしたので反射的に「いらっしゃいませ!」


 と二人で出迎えると「おはようございます。」と髪の毛ボサボサの柴田刑事


 (世田谷署、刑事課 マスターの後輩)が入ってきた。


 「あれっ!先輩は?」「今日から、この店は私たちがやることになったの柴田さん


 もよろしくね!」と恵海が真顔で言うので「ホントですか?先輩は廃業ですか?」


 と驚くように聞いてきたので「嘘ですよ、マスターは知人の結婚式に出るために


 北海道に行きましたよ」と美夏が微笑みながら、答えた。


 「そうだったんですね? 恵海さん、からかわないでくださいよ・・・」と柴田が


 捨てられた子犬ような目をしていた。


 「所で、今日は非番なの?モーニングでいい?」恵海が聞くと


 「モーニングでお願いします、そう今日非番なのですることなくて、先輩に


 話し相手になってもらおうかと思いまして・・・・」


 「彼女とか居ないんですか?」美夏が尋ねた


 「自分みたいな仕事だと、なかなか出会いがないですよ・・・・」と柴田が苦笑い


 をしながらコーヒーを一口飲んだ。


 「やはり、血ですかね?恵海さんの入れてくれたコーヒー先輩の煎れてくれた


 のに似てますね?」と言うと「そうかな?」とまたまた、照れていた。


 「チリンチリン」・・・「いらっしゃいませ!」美夏が声をかけ、おしぼりとお冷を


 運んで「いらっしゃいませ!お冷とおしぼりでございます。」と女性客に渡した。


 「あの?今日は、マスターさんはいないのですか?」女性客が尋ねると、「あいにくですが


 今日、明日は私用で出かけておりますが?」と美夏が答えると「そうなんですか・・・・


 アイスコーヒーをお願いします」と言って美夏に注文した。


 「アイスコーヒー、ONE PLEASE・・・・」と、大きな声で恵海にオーダーした


 「こちら、アイスコーヒーでございます、ご注文は以上でお揃いでしょうか?」


 「はいっ!大丈夫です?」 と言ったので、美夏は「ごゆっくり・・・」


 しばらくして、女性客がでていっいたので、美夏が片付けをしていると


 女性客のスケジュール帳を忘れていった。が、時にじこく


 午前10時49分になるのだった。










 つづく・・・・・