エコロジーではなくエコノミー志向の日本?

日本は貿易によって支えらえている。

 

政府は世界の潮流が環境(エコロジー)へ向かっているので、環境に配慮した経済政策をとっていますよと見せることで、世界へアピールしようと頑張っている。

 

しかし、国民の意識は、エコはエコでも経済(エコノミー)優先である。

 

観測史上最大級の台風が日本を縦断しようが、記録的な大雨が降ろうが、それはそれで、もしかしたら地球環境の変化が原因で、環境破壊の影響が出ているのかもしれないと心配する人は少ないようだ。

逆に参院選の結果に見られるように環境問題など心配なしと主張をする政党が議席を得た。地球環境など票にはならないから、他の政党も公約には入っていなかった。

国民は環境問題には無関心である。環境、教育、福祉よりは軍備拡張防衛費2兆円増を公約する政党が第1党である。

 

実際には、地球という母屋が火事になりかかっているかもしれないが、その母屋の軒に住んでいるスズメはそれに気づかず、自分の巣の手入れにばかり気を取られているというたとえ話に似ている状況かもしれない。

 

自動車のEV化は雇用を減らすと世界最大の自動車メーカーTOYOTAが言えば、それを支持する意見が多数あることからも、国民はエコノミー志向でエコロジーはさほど重大事とは考えていない。

 

むかし、エコノミックアニマルと呼ばれていたわけだから、それは致し方ないことなのだろう。

 

そんな中、政府はCEV補助金を出すことで、何とか自動車メーカーやその購買層に電気自動車を作ってもらい、買ってもらおうと腐心している。

 

今回のEVブームの中、早計にもEV購入を販売店で契約したはいいが、補助金がなくなりますというので、「補助金が出ないなら、EVは買わなかったのに。」と言い出す人が出てきてしまった。キャンセル料を払ってキャンセルすればよいだけなのだが、キャンセル料が惜しいらしい。もっともである。

 

自分経済優先でEV購入を考えている人が結構たくさんいたということで、政府の作戦おもわくは成功だったと言える。

補助金はもらえる可能性が高い

補助金は本年度分が終りになりますというだけで、すでに補正予算案が提出されているから、例年通りならば、額は不明だが、補正予算の枠でもらえる可能性が高いだろう。

 

政府のばら撒いているCEV補助金というのは餌である。

 

餌の効果はありで、効果がじわっと出てきたなというのが昨今の状態だが、EVを始めとした環境カーが普及したとはとうてい言えない。効果が見えない以上、ここで打ち切るとは思えない。

 

来年度以降は、もっと増額した予算案が計画されている。ただ、世間で普及を阻害しているのは充電器の不足というインフラが整っていないから買う気がしないという意見が多い。なので、充電器の設置に重点的に予算が回されて、車両を安く買えるようにCEV車購入への補助金額が上がるかどうかは分からない。

 

経済効果を考えると、水素ステーションの設置費用補助に回すかもしれない。充電器を設置するのは、1基10数万円である。急速充電器でも何百万円という単位である。水素ステーションならば設置費用は数億円単位となる。

 

水素自動車の方が車両単体の価格も高い。つまり、儲けが桁違いに大きいのだ。

 

EVの普及が遅れたのは、充電インフラが整っていないからだと世間も専門家も口を揃えて言っている。

 

世界最大の自動車メーカーTOYOTAは水素自動車こそ環境カーの本命だと言っている。電力需要もひっ迫する中、燃料水素こそ力を入れるべきだと考えるのは当然だろう。水素自動車や燃料水素自動車共通に使える水素こそ、これからの燃料である。

 

水素ステーションを全国に作るのである。インフラ整備を先に行うのである。

線路の上に架線がないのに電車ばかり作っても意味がない。架線を張ろう。

 

水素の供給ステーションが増えれば、CEVは普及するだろう。EVで出遅れても水素で取り返せるはずである。(と、これは希望的観測だが)

補助金はEV購入時の代金には充てられない

補助金に対する勘違いの一つは、補助金は、もらえても納車後2~3か月後に振り込まれるお金で値引き額ではないということである。

 

自動車の代金は、発注後、1,2週間の間で支払うのが普通である。その時に車の購入代金は全額払う。補助金の出る、出ないは販売会社の責任ではない。本来は買ったユーザーが届け出て(申請して)もらうお金なのである。

 

つまり、買う予定です、ではもらえない。予定でももらえるならば、発注してキャンセルして補助金は購入者が受け取るものだから、補助金を受け取ってキャンセル料との差額で大儲けができてしまう。

 

補助金は車の登録がなされなければ、申請はできない。申請の手続きはなかなか厄介である。だから、手数料を払って他のもろもろの手続きとともに販売会社に代行してもらっているのである。ケチに徹してそれらの手続きを自分で行えば、諸費用はずっと安く済むし、確実に補助金は手に入る。それをしないのは、単に分からないからと理由を付けて丸投げをしているに過ぎない。

 

転売ヤ―防止にもなる、所有期間も設けられている。4年間である。

 

所有期間満了以前に手放した場合には、補助金全額を返還しなくてはいけない。

修正:所有期間満了日までの残日数分(日割り計算)の金額を返還

追加:事故等による廃車でも返還しなくてはいけない。また、その車の中古購入者には、補助金の残額を渡しても良いのではないかと思われるが、そのようなことはない。

補助金は車のために使う

補助金は後から入るお金だから、入ったら先ず車のために使うべきお金だと考えるべきである。

 

メーカーオプションだけつけて車を購入し、補助金はディーラーオプションに回すというのが賢い購入法かもしれない。

補助金で社外品を選んでつけるというのもありだし、スノータイヤやチェーンを買うのも良いかもしれない。

車庫を作ってあげるのも良いし、チャイルドシートを買うのもありだし、車の使い勝手を良くする使い道はいろいろありそうである。

 

もちろん、記念にドライブに出かけるというのは大いにありである。

航続距離が不安ならば、ガソリン車を借りて出かけるのもありである。

駅や港まで乗り付けて、電車やクルーズ船に乗って旅行するというのも悪くない選択だ。

日本で発生した二酸化炭素は海が吸収してくれる

日本の電力業界は石炭火力発電をこれからの日本の電力源の主力にしたい意向があります。

 

石炭発電は、たくさんのCO2を発生させます。カーボンニュートラルという壁があるように見えますが、よい抜け道があります。

 

それは、海洋のCO2吸収力です。日本は四方を海に囲まれています。海の近くに原子力発電所の代わりに石炭火力発電所を建設すれば、発生するCO2を海水が吸収してくれます。

残念ながら現在はこの吸収量を発生量から差し引いてくれるわけではありませんが、将来的には政府に働きかけて、国際的にも認めてもらえるかもしれません。

海洋のCO2吸収量

2020年の海洋のCO2吸収量は約29億t炭素で全世界で排出されるCO2の量の1/3に当たります。

(国土交通省 気象庁 令和3年11月発表より)

※t炭素: 炭素の重さに換算した二酸化炭素の量

 

CO2は空気よりも重く、地表や海面の近くに漂います。CO2は、水によく溶けますから、河川の水や海水に吸収されます。河川は海に流れ込みます。

 

河川に溶け込むCO2の量も約7億t炭素ありますから、海洋には合計で約36億t炭素も溶け込んでいることになります。

 

CO2が溶けた水は、弱酸性になります。いわゆる、炭酸水です。海洋の酸性化による影響は今のところ不明です。

 

CO2の水に対する溶解度には限界がありますから、海洋がヨーロッパで見られたような死の湖のように死の海になるといった状態は考えにくいです。

 

新しく建設予定の石炭火力発電所は、酸性雨の原因となる窒素酸化物などの強酸性物質をなるべく排出しない仕組みにもなっています。

 

東日本大震災のような想定外の大地震が発生したとしても、発電所が停止して発電が止まるだけで、深刻な事態は発生しません。いざという場合の安全性も高いと言えます。

自動車のEV化は必要だろうか

自動車のEV化は、カーボンニュートラルを達成するためだとされます。確かにEVは走行時にCO2を出しません。

 

走行する自動車の排出されるCO2の量が、問題となる量であるかどうか確かめてみましょう。

 

日本では、2020年度に総量で10億4400万tのCO2を排出しました。その内訳を見てみます。

自動車は、運輸部門に仕分けられています。その内訳を見てみましょう。

 

自動車が排出するCO2の量は、運輸部門全体から見ても9割近くを占めています。

 

EV化が進み、半分がEVになったとすれば、運輸部門のCO2排出量は、半分になります。

9000万t程度は、CO2排出量を減らすことができそうです。

 

しかし、ここで考えなければならないことがあります。EVが使う電気はどうやって作られるかです。

 

電気は発電所で作られます。発電する際にもCO2は、発生します。発生するCO2が通常の自動車よりも少なくなければ、EV化は無意味になります。

EV用電力を賄うとCO2排出量はかえって増える

政府は、原子力発電の再開に躍起になっていますが、再開停止の裁判所命令が出たりと難しいようです。

 

電力業界は電源確保に冷静で、石炭火力発電所の新規建設により、安定した電源を確保する方針です。石炭火力発電の割合が年々大きくなっています。

 

EV化を進めた場合には、CO2排出量の多い石炭火力発電所で発電された電力を使うようになると考えた方がよいでしょう。

 

電源別のCO2排出量をみてみましょう。

    石油火力      … 738g-CO2/kWh
    石炭火力      … 942.7g-CO2/kWh
    LNG火力(天然ガス)… 473.5g-CO2/kWh 
    水力        … 10.9g-CO2/kWh 
    原子力       … 19.4g-CO2/kWh 
    事業用太陽光    … 58.6g-CO2/kWh 
    風力        … 25.7g-CO2/kWh 

原子力や自然エネルギーなどの発電時にはCO2は排出しないはずですが、建設や維持のための機器製造時のCO2排出量を加えて算出することになっています。

 
国産の電気自動車の車種はここ数年でかなり増えましたが、普通車がほとんどです。これらの車種の電費は、おおむね5~6kmです。
 
石炭火力発電で電気を賄うとすると、
942.7g-CO2/kWh ÷ 5km/kWh = 189g/km
942.7g-CO2/kWh ÷ 6km/kWh = 158g/km
EVが1km進む際に間接的に排出するCO2の排出量は、158g~189gとなります。
 
前回の記事で扱ったように一般的な自動車の排出するCO2排出量132gよりも多いことが分かります。
 
現状の日本の発電事情では、EVの普及によって、かえってCO2排出量が増えてしまうことになります。
 
これらのEVの購入は残念ながら、現状環境保護にはならないということです。
 
環境性能の良いのは、HV、ハイブリット車です。PHV(PHEV)を充電して使用するのは控えるべきでしょう。(自己充電できます)

 

※ブログ中の図表は、
経済産業省 「令和2年度(2020年度)エネルギー需給実績」
を基に作成しました。