Nゲージはスケールミニチュア
鉄道模型の原点は、ライブスチームである。単に実物をスケールダウンするのではなく、走行システムも含めて模型にしたものである。
動力が、モーターになろうとも、鉄道という広い意味で走行システムを再現しようというのが、鉄道の模型に他ならない。
鉄道模型はRCに近い
鉄道模型が他のラジコンと総称される模型と大きく違うのは、線路上を走るということである。線路がないと始まらない。
これが他の動く模型との大きな違いである。線路という制約がある。だから、他の模型とは少し違う発展をした。
ラジコンで模型列車を動かす
鉄道模型でもDCC(デジタルコマンドコントロール)で動かすという方法がある。アメリカ発の方式らしいが、線路ありきの発想である。
ただこの方式では、直流モーターに交流を流すことになり、モーターに良いわけがない。
皮肉なのは、DCCを扱うKATOはコアレスモーターというDCCとは相性の悪い走行システムを使っている。
Nの黎明期
日本初のNゲージ製品はS…電気製のはずだったが、KATO(関水金属)製品になった。S…電気は全く新しい娯楽を提供しようとした。鉄道模型店にサンプルを配り、大御所に意見を求めたが、大御所は否定的であった。「これは鉄道模型ではない」
実はこれら以前にNスケールの模型を製造したメーカーはあったのだが、「おもちゃ」の一言で鉄道模型の範疇には入れてもらえていない。
大手電機会社製に本邦初のNスケール製品は任せられない。鉄道模型を作っている会社でなくては。そこで、TTの試作品を持ってきたメーカーに大命がくだった。「Nで作れ。支援はする」
関水金属社は大変だった。計画変更、開発、製品化、製品発売、その挙句、酷評である。(「グリコのおまけ」という言葉を専門誌上で使うのはおかしなことである。あえて載せたのは、S…電気製と大差ない出来だったからである。)
TTは調べたが、Nなんて調べてないよ、である。宣伝的には各社の…調べたといことにしているが、Aー社にはにはお世話になったよね、程度である。線路さえない。
どんな模型を作れというのか?日本型の発売が遅れたのは無理もない。
そうこうしているうちに、大御所は完全には畑違いではないミニカー作りでも有名な資本力のある大手おもちゃメーカーに期待をかけることにした。「全面支援はする」
今日のTOMIXである。
KATO、TOMIXともNゲージメーカーとしてその製品作りの大筋に大差はない。どちらが良いかは決められないということである。