早いものでプリズムのギタリスト、和田アキラさんが亡くなって今月でもう丸三年…。

ふと思い立って記事にしてみました。

日本のフュージョン、いやはやプログレの裏名盤

1982年リリース‎

Track List

00:00 01 Rock'n Rocked Rock

09:43 02 Moonbeam

19:04 03 Modja

25:04 04 Aristocrat Bachelor

32:08 05 Ballad

KEEP:

深町純ーKeys, Synth

和田アキラーGuitar

富倉安生ーBass

山木秀夫ーDrums, Percussion

スーパーグループとか名盤とかとか、いろんな麗句で飾ったとしても実際のセールスや人気に結びつかないのが悲しい…。

深町純 Keys,Synth、和田アキラ Guitar、富倉安生 Bass、山木秀夫Drumsの４人によるバンド”KEEP”のセカンドアルバムにしてスタジオ作品としては早くも最終作となったアルバム。

70年代においてはロックもジャズもフュージョンも垣根が低かったのが、80年代にもなるとジャンルの多様化とともにハッキリとカテゴライズしてしまう癖がついたように思います。

そして聴く側もロックはロック、ジャズはジャズといった風に跨ることが減り、特にKEEPのような音楽は評価が難しかったんじゃないでしょうかねー。フュージョンという音楽ももはや爽やかなインストというイメージがついてしまっていたような・・・・？

一応カテゴリーではジャズ/フュージョンに属していた訳ですが、ジャズや爽やかなフュージョンを期待する人には余りにロック的だったでしょうし、ロックサイドからするとジェフベックのようなロックインストルメンタルというよりも相当複雑で緊張感もあり、プログレッシブロック寄りだったという。

じゃあ、プログレッシブロックで売り出した方が良かったかというと実際のところもうこの時代は長い曲なんか求めてなかったしなあ…。82年といえば”短いプログレ”を地でいったエイジア登場前夜だし。

…だとしてもこのアルバムが悪い訳ではありません。

前作のデビューアルバムよりも非常にスリリングでロック色も強くなり、聴いててもワクワクしますね。

1曲目のイントロのエレピから深町さんらしさ全開。この音色、このフレーズは深町さんやなあって感じる。このバンドは深町さんが中心やねえ。

そしてやっぱりギターの和田さん。ここでも相変わらずの弾きまくりですが、ファーストよりも全面に出てきましたね。深町さんという存在が前に立っているからか、プリズムよりも自由な感じがします。後期に近い感じ？の弾き倒し。

そして忘れてはいけないのがベースの富倉さんとドラムの山木さんのテクニシャンコンビ。

メイン２名を支えるには単なるリズムキープではつまらない。このバンドのスリリングさを生み出すのはこのリズム隊あってのものでしょう。彼らも、もっと評価されていいと思うんだけどなあ…

時代が早すぎたのか、遅すぎたのか…

Keep -”Rock'n Rocked Rock”