Aki Shimazaki
Hamaguri
Le poids des secrets(秘密の重さ)という五冊セットの中の一冊。
ウメさんのブログで拝見して早速注文しましたー。
ウメさんも書いていたように
フランス語は簡単な感じ?
多分複雑な表現や、難しい言い回しとかなくて、一つの文が短い気がしました。
そして仏本読んでいると時々?となるのは、仏人なら知っている言い回しのようなものを私は知らなくって意味がわからないということが時々あるけど、そういうのがないからかな。
そして一冊100ページくらいなので、あっという間に読み終わるのもいいのかも。
その上しっかり話に吸い込まれるし。
次の本を読むのも楽しみです。
こちらから買えます⬇️
単行本はこちら
と
ここでピックを貼って発覚したんですが
なんと私、二冊目から読んでしまったーというショック
言い訳すると椿と蛤は何巻目か書いていなかったから、表紙の裏の出版社は販売権利をとった年で判断したんですが、それがよくなかったんだな。
(それだと蛤の方が古かったから)
というわけで後ほど読む一冊目でいろんな答え合わせをすることになるのですが
こちらは二冊目なのでまずはツバキから読むことをおすすめします
⬇️
英語版
フランス語版
はまぐりのネタバレあらすじはこちらから
主人公はゆきお。
シングルマザーの家庭で育ったゆきおの幼少時、東京での生活から物語はスタート。
母親は孤児院で育ち、その孤児院で働いていて神父様やそこでの子供との関係があり。
それよりも時々公園で遊ぶ、Elle(名前がわからない)とおじさんを好んでいるゆきお。おじさんは時々夜に家にきて、泊まることなく帰っていく。
おじさんは来ない日もありそんな日の母親の寂しそうな様子に心を痛めている。ある日、高橋さんというおじさんと母親は出会い、厳格な家庭の高橋さんの両親の反対を押し切り、長崎に引っ越しをし、結婚する母親。ゆきおに父親ができた。
引越し時に、Elleから思い出にと蛤をもらう。Elleが中に名前を書いてくれた。
長崎での暮らしでも1人でいることの多いゆきお。それに対して義父の同僚が発した言葉に反発する義父のセリフが素敵。
ここ
義父が満州の研究所に行くことになり、東京から義父の親友、ほりべさん夫妻と娘のゆきこが隣に引っ越してくる。
竹林の中での読書時間とか、ゆきおにとって唯一の友達、そして恋する人となるゆきこ。
ところがある日を境にゆきこは来なくなり、ゆきおを避けるようになる(これがきっと一冊目と関係ある?)
そんな中、長崎の原爆が落ちる。
生き延びたゆきおと母。
そして満州からソビエトを経て帰ってきた父親。
最後の何章かは母親の死期から
ゆきおの青年時代や中年時代を振り返りになり、ゆきおが東京のほりべさんのご両親に会いに行ったこと、
ユキコから渡された2枚の写真を見た時の母親の反応とか、秘密の重さがここに。
父親、ユキコとゆきおの関係が秘密の重さになると思うけど、それ以外でも家庭内で、
母親はゆきおのために高橋さんとの結婚を決めたこと、
父親は両親の束縛から逃れるきっかけとして母親との結婚を利用したこと
それぞれの損得はありながらも家族でいる幸のような。
明るい本ではないけどしんみりくる良い本でした。
さて、このシリーズの一冊めを読もうと。