比較言語学 | Wotans Auge

比較言語学

高校生の頃

安本美典さんの書いた

日本語の起源という本を読んだ。

 

私は当時英語が大嫌いだったし

国語も嫌いだった。

だが、タモリさんが4ヶ国語麻雀をテレビでやっていた頃

彼のネタとしてのロシア語・中国語・ベトナム語・ドイツ語・英語・そしてハナモゲラ語を

聞いた時、言語って面白いのかもしれないと

単純に思ってしまい、

そして、安本さんの本を買ったのだ。

 

この中で

初めて比較言語学って言葉を知った。

日本語は中国語や韓国語の影響を沢山受けている。

だが、基本語彙を用いて統計的に処理すると

意外にも中国語や韓国語との接点が見られないことに

気づかされた。

 

英語やドイツ語・オランダ語・

フランス語・北欧語・インド語・ギリシア語などは

全てインド・ヨーロッパ祖語というものに

辿りつく。

基本語彙を調べてみると

多くの単語がルーツを同じとしている。

音韻同士の対応などもきちんと存在しているのだ。

あれだけ広い範囲にも関わらず

言葉の祖先は一緒なのだ。

 

一方朝鮮半島と日本は近いし

例えばモンゴル語・朝鮮語・フィン語・トルコ語などとは

語順も同じで関連がありそうだが

少なくとも日本語と共通の祖語はこれらの言語は持っていないようなのだ。

まだ、仮説でウラル・アルタイ語族という考えがあるようだが

日本語はそこからあぶれている。

中国語はインド・ヨーロッパ語族でもなければウラル・アルタイ語族でもないが

日本語と全く異なる言語大系であることは一目瞭然だ。

 

だから、世界中の人たちは日本語を学ぶのは大変なのだ。

一方で日本人が外国語を学ぶのも大変だ。

そういう意味でドイツ語は日本語とよく似た語順で

かつ発音も日本語に存在する音で十分通じる。

そして、ドイツ語と英語とが非常に近い関係である事を

考えると圧倒的に多い英語学習者にとって

第二外国語として選択するのにもっとも適応しいのは

まさしくドイツ語なのだ。

書籍もドイツ語に翻訳されている点数は世界で最も多い。

世界の論文・書物はほとんどドイツ語に翻訳されているのだ。

学問の中心はアメリカでもあるが一方でまたドイツでもあると

はっきり言っていいだろう。

日本人はもっとドイツ語を身近にするようにしないと

世界の進歩からはどんどん遅れをとってしまうだろう。