獨和辞典 | Wotans Auge

獨和辞典

家に2冊同じ獨和辞典が子供の頃からおいてあった。
木村・相良の獨和辞典だった。
この獨和辞典は戦後すぐの本で、両方とも
紙質が異常に悪い。
活字も旧仮名旧漢字で小学生の頃はなんて
難しい辞書なんだろうって思っていた。

この2冊の辞書。
実は両親のものだった。

二人が付き合っていた頃
おそらく昭和30年代初頭。
父は母に手紙を書いていた。
その時に英語ではなく
独逸語を混ぜて書いていたらしい。
母はその手紙が読めず、しかたなく
独和辞典を買うハメになったとの事だ。