すでにパリオリンピックが始まって一週間。日本人選手のメダル獲得のニュースが流れている。遠い地で頑張る日本の選手と関係者にエールを送ろう。
 ところで、頑張っている選手団の努力をくじくように、パリのオリンピック運用関係はなかなか悲惨なことになっているようだ。
 例によってオリンピックに毛ほども興味が無いわたしなので、開会式を含めて各種競技の中継もちっとも見て居ないが、まずは開会式でいろいろとやらかしているようである。
 何でも最後の晩餐のパロディを行ったのは良いが、そこに参加する使徒のみなさんにLGBTQの方々を採用したとかで、世界中のキリスト教団体が切れているようである。これは一種の宗教戦争と言える。
 いつの間にかフランスもポリコレ風味の国になっていたというのか、先進国では日本がそこまでポリコレに染まっていないだけかもしれない。まあ、フランスと言えば黒人侍問題で燃えているUBIソフトの国だし。しかしいつの間にヤスケは5万石の大名になったのだろう。本能寺の変以降、彼の名前は日本史から消えているというのに。
 いろいろとあったようだが、一番のお笑いポイントは、大韓民国、以下Kの入場時に、英語のアナウンスは朝鮮民主主義共和国以下T、つまり北朝鮮と呼ばれたようである。
 ではTの時はどうだったかというと普通に朝鮮民主主義共和国と呼ばれたそうだ。Tでは「入場パレードで我が祖国が二回呼ばれた」と報道していたようだ。正式名称ならKの方が短いのに。
 当然KではIOCに猛烈に抗議しているようである。ちなみに他の国の反応としては「あれ、ボイコットじゃ無いの?」「どっちがどっちでも判らない」とか、やはり笑われているようである。
 開会式を前にフランスの高速鉄道であるTGVに放火されるというテロ行為があり、会場に移動中の日本女子バスケットチームが足止めを食らったりしていたようである。ケガなどは無いようなので一安心だ。
 フランスではこういったテロ行為や、市民によるデモなどがそれなりに起こっており、治安が良いとは言えないようである。
 あと、開会式にも使用されたセーヌ川の水質汚染問題がある。水質と言えば東京オリンピックの時にも、トライアスロンをお台場で行うときに水質問題があったが、その比では無いようだ。
 開会式にはそこそこ雨が降っていたようだが、これによって下水処理がオーバーフローをおおこし、下水が逆流してセーヌ川に流れ込んでいるようである。そこで大腸菌の密度が上がっており、7月28日と29日に行われるはずの水泳テストが中止、30日に行われるトライアスロンも延期になった。
 別に内陸の国では無いのだから、無理矢理市内の河川を使うより、海岸を使用すれば良いのに。
 あとある程度懸念されていた選手村の空調問題が出ているようである。暑く感じるのもあるが、空気が循環しないとのことだ。確かにエアコンは空気を冷やすだけで無く、除菌したり循環する役目もあるようで、日本の選手団のみなさんは持ち込んだエアコンで何とかしのいでいるとか。
 わりに深刻なのが選手村の食堂施設がお粗末だそうだ。イギリスがその内容にぶち切れているようだが、何でもベジタリアン向けのメニューが3分の1を閉めて居るようで、ソーセージも豆とジャガ芋を使用した代用ソーセージが使われているとか。
 さらに食堂が狭く、配給能力が弱くて食事のピーク時にかなり待たされるようである。これは選手のパフォーマンスにもかなり影響が出るだろう。
 このほかにも細々したことがいろいろとあるようで、これらを考えると東京オリンピックは平和だったんだと思わせる。
 東京の場合にはKの嫌がらせが気になった程度で、開始まではいろいろとあったがオリンピックその者はコロナ下といえまともに行えたのではないかと思える。
 パリオリンピックも開始まではKの嫌がらせが目立っていたが、始まってしまうとKの嫌がらせがどうでも良いような運用状態だ。これ、今後のパラリンピックも含めて大丈夫だろうか。ともかく日本の選手団のみなさんが無事帰国することを願うまでである。

 パリでのオリンピックは今回で三回目、全くの素人では無いはずだが、それでもこれだけいろいろと問題が出ると言うことは、規模が大きく鳴りすぎているのかもしれない。
 世界中の人々が集まるのは良いが、それだけに世界中の人々が一定期間暮らしていける環境を構築しなければならない。フランスとしては地球環境を考慮し、自然環境に配慮した大会と考えているのだろうが、肝心の参加選手の環境がおろそかになっているように思える。
 人間の基本は衣食住、その中の住居と食事がおろそかになっては、いくら環境面で考慮してもオリンピックとしては不合格なのでは無いだろうか。
 以前よりオリンピックはIOCのサロン的運営のもと、どれほど袖の下が動くかで開催地が決まっているところにも問題がありそうだ。
 なので今後もオリンピックを開くのであれば、開催地を固定にしてはどうだろうと思うのである。そしたら使用する競技の施設もメンテナンスだけで済むし、開催閉会にともなって施設の建設、もしくは解体などを行わなくてすむ。
 オリンピックを開けると言う事は、国の発展を示せるパフォーマンスであったが、ここまで規模が大きくなると先進国でも運営が難しいのである。それこそオリンピックを新規に開くことは、地球環境に良いとは思えない。
 とりあえず次回の夏季オリンピックはアメリカで決まっているようだが、それまでに少しは解決してくれればと思うのである。

 次回は、夏と言えば水着の話をしたい。