久しぶりのガンプラ作成記録である。しかも今回は初代機動戦士ガンダムに登場するジオン群の試作モビルスーツであるギャンだ。
 このギャンを操縦するのはキシリア=ザビ配下、地球降下作戦語レアメタルなどの採掘責任者であるマ=クベ大佐である。一応軍属であるが仕事は立派な武官であり、趣味はレアメタル採掘のついでに骨董品の収集だ。特に北宋の坪がお気に入りのようである。
 外見とか制服からして軍属には見えず、指揮官室から部下に命令し、その結果だけを受け取る役目が似合いそうだが、直属の上司がキシリアということで、アッザムに乗せられたりとかなり無茶振りを受けている。
 彼が武人ではない証拠に、連邦軍の総攻撃を受けているソロモンに向かう途中、ソロモンから脱出してきたドズル=ザビの奥さんとこどもが乗った脱出カプセルを無視しようとした。ところが復刊にたしなめられてソロモン援軍を諦めてカプセルの回収を行う。
 彼としてはキシリアの命令があって無理矢理出動したのだが、軍人の心情という物を理解していなかったのだろう。
 それでもキシリア配下となったシャア大佐には優位に立ちたかったのか、テキサスコロニーにてギャンをかると、アムロの乗るガンダムに一騎打ちをしかける。
 ギャンの性能もあいまってガンダムをそこそこ追い詰めるが、ガンダムとアムロの前に敗北、その断末魔があまりにも有名だ。
「ウラガン、あの坪はキシリア様に届けてくれよ。あれは、いい物だ!」
 この坪だがいつぞやかのワンダーフェスティバルで「いい物」として販売されたらしい。バンナムからの許可が取れなかったのでこんな名前になったのだろう。
 というか、プレミアムバンダイからは公式に販売されていたし。
 結局この人はキシリア以外に関心が無かったのだろう。
 ところでマ=クベはマが名前でクベが名字となる。初代ガンダムが放映されていた頃、アニメ雑誌で「誰もマクベをマと呼ばない」とかいう批判記事があった。
 ところが劇場版機動戦士ガンダムⅡ・哀戦士でのエンドロールでキャスト一覧にて「マ」とされていた。御大賞あたりはあの批評を見ていたのかもしれない。
 ギャンのデザインは御大賞がラフスケッチを行い、大河原邦男氏がクリーンアップしているが、外見はほとんど変化がなかった。
 西洋の甲冑風のデザインだがヤラレメカ扱いであり、後付けでは時期量産モビルスーツの競争試作でゲルググと競ったことになっている。しかしこの試作、ゲルググの出来レースであったという話もあり、近接武器しか装備していないギャンと、遠近そろえてビーム兵器を実装したゲルググでは勝敗は決まったようなものだった。
 ガルマが生きていれば、彼専用のドップのようにキンキラのモールドを追加して専用機になったかもしれない。
 所詮、王族の乗るロボットなんぞお飾りみたいなものだ(ドズル中将は除く)。

 さてHGUCスケールのギャンであるわけだが基本構造は他のHGUCとよく煮ている。
 胴体部分は胸部、胴部、腰部の三個に分かれており、それぞれはボールジョイントで連結するためにわりに自由に動く。
 胸部は前後で分割した内部フレームに、首のジョイントと両肩のポリキャップ、そして胴部からのジョイントを受ける部品を挟み込む。両肩は上下ではなく胸の前側に傾く形式となっている。
 胸部はその上から装甲盤部品を前後から挟み込み、背中にブースターを取り付ける。
 胴部は1部品で構成され、上面シャフトと仮面穴にボール場のポリキャップを装着する。
 腰部は基部と足へのジョイントシャフト、フロントスカートとそれを止める部品、リアスカート、ポリキャップとサイドスカートを取り付けるが、フロントスカートとリアスカートは装甲部品を装着する。
 腕と足も他のMSと同様だが、肘、膝ともに二重関節になっており可動域は広い。
 足はつま先が曲がるようになっている。設置性はとても良い。
 ただ今回の困惑ポイントは胸部の方ポリキャップと足首のポリキャップだ。この二つは形状が異なるので間違わないが、ここに入るボールジョイントの直径が同じなのである。
 つまり、肩と足首のジョイントを間違えており、腕がかんせいするのがだいぶ送れた。
 あとHGUCで思うのは頭。こんなに小さかったかな。
 頭は西洋の兜のようにフェースオープンのギミックが追加されていた。
 シールドは組み立てると判るが、攻撃用の爆弾を積んでいるのはよいが、表面に露出していたら打突を受けた瞬間に誘爆するのではないかと思う。
 手持ち武器はビームサーベルだけなので、付属する手は握り手だけである。
 それにしても、やっぱりかっこいいな。ルックスだけならギャンもゲルググに負けていないのにと思う。

 ここんとこ美少女プラモデルばかり作っていたが、形状がかっちりしているモビルスーツはそれなりに作りやすい。
 問題は今でもアマゾンでは転売価格が普通になっていることだ。シードの新しいMSについてはテンバイヤー殺しの大量生産しているが、他のMSについても同様に行ってほしいところである。
 とりあえず、メッサーラを何とかしてください。

 次回は、いよいよオワコン決定のテレビの話をしたい。