最近、気になっていることがある。というか結構平和に過ごしているようで、気になることがそれなりにあるからこれだけブログのネタが続くわけだが。
 わたしの住んでいるアパートは築50年、何も知らない人にどんなアパートかを説明するときには、昔の刑事ドラマで犯人が潜伏していそうな建物と言っている。
 ところが気が付いたのだが、刑事物のドラマって最近やっていないし再放送もしていない。一番近いのは踊る走査線だとすると、わたしの目が見えているころだから20年近く前だ。わたしの前提としている刑事ドラマとは「太陽にほえろ」とか「西部警察」とかなので、特に後者はコンプライアンス的に地上波での再放送は無理なので、DVDで見るしか無いだろう。
 ともかく見た目も中身も古いアパートだが、そこに住んでいる住人がITヲタクなので各種IT機器が組み込まれている。そもそも盲人がひとり暮らしをするために、それらの支援機器は必要なのである。
 玄関にもスイッチボットの屋外防水カメラが設置してあり、玄関先に誰かが立つとiPhoneやアマゾンエコースピーカーに検出通知を行うようになっている。
 インターホンがたまに調子が悪くなるので、これで前もってお客さんがくれば判るというものだが、それは来客の時間が常識的な場合である。
 この場合の常識は午前9時くらいから午後6時まで、夜は午後9時まで延ばしてもよいかなとか思うのは、アマゾンの配達がそんな時刻にかかるときがあるからだ。
 ただ最近はこの時間帯を外れたお客さんがいらっしゃる。それに気が付いたのは3月の下北沢病院に入院中のことだった。
 屋外カメラの検出通知は外出時にも行われる。つまり中陰中のわたしのiPhoneにも通知が届くのだが、最初は午後8時を過ぎてから。まだそこまで夜遅くは無いが、入院中はアマゾンを使用しないのでそんな時刻に来る宛が無いのである。
 ちなみに昼まであれば考えられるのは郵便局の方だ。
 そして次は夜中に目を覚まし、ヒマだったのでiPhoneでメールを確認していると検出通知が出てきた。時刻は午前3時。
 もしや物取りか? その後扉の開閉通知は来なかったし、iPhoneから屋外カメラのスピーカー機能で周囲の音を聞いてみたが物音はしなかった。そもそも集音制度はそこまで良く無い。
 退院後、これをヘルパーさんに話したところ、ポスティングの方々ではないのかと言われた。いわゆる公告などをポストに入れまくるものだ。
 だとしても時刻が怪しすぎる。そんな時刻に他人のポストに何か入れているところを巡回中の警察官に見られたら、不審者と思われるのではないか。
 その後、普通の生活に慣れるために悪戦苦闘していたのだが、少し落ち着いた頃また変な時間に屋外カメラに反応があった。
 時刻は午前5時。すでに日が長くなっていたのですでに周囲は明るくなっているようだ。わたしは実感できないが、スマートスピーカーによれば日の出の時間は過ぎていた。
 ここでわたしは備え付けのインターホンに耳を傾ける。このインターホンは有線で繋がっているために、室内機を取り上げると外の音をそのまま聞くことができる。
 するとポストを開く音、なにやら書類のようなものがふれあうような音のあと、足音は階段を下っていった。
 屋外カメラの映像が直接見られれば判りやすいのだが、音だけでもヘルパーさんの言うとおりポスティングを行って居ることが判る。インターホンにこちらから話しかければ相手にも通じるのだが、それで開き直られても怖いので声は立てなかった。

 それにしても、どうしてこんな時刻を選ぶのか。
 もし真夏の時期であれば、日が出てしまえば外回りが暑くて大変なのは判る。ただ、今の時期はそこまででも無いし、時刻的には人の目にはつかないが、巡回中の警察官に見つかったらどうするつもりなのだろう。
 それとも警察官もある程度事情を察するというのか、見て見ぬ振りをするのかもしれない。まあ、ちょっと残念なのは、そこまでして入れて頂いた公告だが、ほとんどは月に一度来ていただいている、文章確認のヘルパーさんに確認してもらったあとは燃えるゴミ箱に直行してしまうことだ。
 わたしの部屋のポストに投函されている公告のほとんどは飲食店のものだった。果たしてこの公告、支払った料金ほどに売り上げをあげているのかちと心配になる。
 一応屋外カメラは人を検知すると、その時の動画を保存するように設定してある。一度ケアマネージャーさんに確認してもらおうかと思ったが、それなりの心配性の方なので治安を気にしそうである。
 とりあえず遠隔で扉の鍵をかけられるシステムを何とかしようか。そんなことを考えている最近だった。

 次回は、恋愛シミュレーションゲームに多数の女の子が登場する意味について考えたい。