わたしの部屋にある白物家電は長寿である。去年に買い換えた冷蔵庫は25年ものだったし、全自動洗濯機もかれこれ20年近く使っている。その要員は日本のメジャーメーカーのものを購入したからではないかと思うわけだ。
 わたしが普段使用しているシェーバーはオランダ・フィリップス製のものである。ローターリー式のこのシェーバーは音が静かでよく切れるのだが、ともかく壊れやすい。当初は全自動洗浄機能付き高級モデルを購入していたのだが、洗浄機があまりに簡単に壊れるために今ではシェーバー単体を購入している。
 それに2万円のモデルと5千円のモデルの切れ味はあまり変化が無いし、壊れるタイミングはほぼ同じ。なので最近では安いモデルを購入しているが、アマゾンではなかなか格安も出るが一覧にのぼらないので検索は苦労するのである。
 ちなみに替え刃は別売りされているがそれなりに高価であり、新しくシェーバーを購入してもさして変わりない。
 このシェーバーの切れ味と日本製の耐久度が加われば良いのにと、再購入する度に思うのである。

 そんなご長寿家電の中でも電子レンジは洗濯機と同じく20年ものである。今でも現役で働いているし壊れる気配も無い。出力500ワット、オーブン機能はついておらず暖めモードと解凍モードがあるだけで、あとは調理時刻はダイヤルで指定するシンプルなそれは、庫内がターンテーブルなのがたまに傷。
 以前、うちの電子レンジがターンテーブルのどこに贖罪を置くかで悩むと行ったら、友人は「未だにターンテーブル使っているんですか? プギャー」とか言って笑われた覚えがある。
 確かに回転する余地を考えないと贖罪の配置が難しいし、ターンテーブルを掃除するために外すと再設定するのも難しい。フラットタイプなら取扱も便利だろう。
 電子レンジも買い換えてみようかと考えている。まずは新しい電子レンジを購入したら、古いものはどうするかを決めなければならない。何も考えずに温冷庫を購入して古いものの処分に困った記憶は、きちんと学習されている。
 電子レンジも家電リサイクル対象化と思ったら、30センチメートル以上のものは粗大ゴミで出せるらしい。わたしの住んでいる地区では処分費用は900円也。これで廃棄問題はクリアされた。
 さて、次はどんな製品を購入するかだ。

 わたしの部屋の家電がご長寿なのは、日本のメジャー家電メーカーの絶え間ない努力もあると思うのだが、購入しているモデルが単機能であることにも由来していると思う。電子レンジはメニュー機能など無く暖めるだけ、ともかくシンプルであれば壊れる部分も少なくなるわけだ。
 そして今のわたしにとって操作が簡単、ダイヤルや押しボタンなどのアナログ操作であることは見えない環境でも充分使用できる条件なのである。なるべくならタッチパネルは避けたい。
 今、使っている電子レンジにはオウン製ガイドは無い。タイマーの時刻は読んでくれない。だが別に見えない状態でも使えるタイマーがあれば良いわけで、大きめにダイヤルをひねる→別タイマーで時間をセット→別タイマーが時間終了をお知らせ→電子レンジのタイマーを強制終了で良いのである。
 昨今では音声ガイド機能が付いた家電が増えており、電子レンジにもそれなりの機能があるものも出ている。
 ここで音声ガイドが着いて居る場合は、それを見越して機能が豊富でも使えるが、音声ガイドが無い場合は単機能の方が良い。
 そこでグーグル先生に「音声ガイドの着いた電子レンジ」で伺ってみる。あ、今更ながらチャットGPTに聞いても良かったか。
 まず真っ先に出てくるのがコイズミの音声ガイド付きオーブンレンジ、KOR-6000Rとその後継機種であるKOR-1601R。ともに庫内容量は16リットル、販売日は6000Rが2015年と少々古い。ともにフラットテーブルで500ワット電子レンジにオーブンとグリル機能が着いて居る。
 音声ガイドはこちらのイメージする通りだが、アマゾンのレビューを見て居るとあまり評判がよろしくない。その要員として。
・音声ガイドの音量が大きい割に変更できない(6000R)、音声ガイドの音量は変化できるが調理終了の音がでかすぎる。
・壊れやすい。使用して2年目に電源が切れるなどが起きる
・操作性が今ひとつ。ボタンで時間を設定できるが調理が始まるとダイヤルでしか変更できない
 なお、どちらも製造は中止しているようで在庫のみの販売となっているようである。6000Rは15000円程度、1601Rは25000円程度。

 続いて登場したのは三菱電機の音声ガイド付きレンジオーブン、ジタング RG-HS1である。
 機能を見て居るとボタンなどの操作ガイドとなっているため、普通のオーブンレンジに音声ガイドを付与したものに思える。ただ、庫内容量は13リットルと少々少なめ。
 そのわりに横幅51センチメートル×奥行き40センチメートルとそれなりに大きい。
 そして値段がヨドバシ価格で6万円以上。うーむ、こんな高給電子レンジを購入しても、それに見合う料理なんて作らないし。
 ところで、三菱電機で音声家電というと不思議に思えるかもしれないが、三菱電機は以前、音声ガイド付き地上波・BS・CS液晶テレビも販売されていた。すべての機能を音声化しているわけでは無いのだが、わたしも19型のそれを購入して使用していたことがある。
 このレンジももう少し値段が安ければな、というところである。

 さて次に出てきたのはシャープである。音声対話オーブンレンジ、AX-XW400だ。
 シャープと言えばヘルシオ、ステヒームで調理するオーブンレンジで有名だが、これもそのシリーズでなおかつ、音声ガイドでは無く、音声会話ができるそうである。
 音声ボタンを押してからレンジに話しかけると、それで操作を行えるしメニュー相談などにものってくれるそうだ。
 さらにWiFiでネットに接続すれば、外部から追加のメニューなどをダウンロードして機能を強化できるという。
 なかなかのスペックだが価格も9万円代。
 いや、料理を趣味にしていれば別だが、さすがにこれはオーバースペックだ。

 さて、ここまで見て居ると家電の中の音声ガイドは、最初に組み込まれている基本機能では無く、高級機の追加オプションの最後という気がする。
 こちらとしてはオーブンレンジとしてのオーバースペックはいらないのだが、オーバースペックの最終点にいるためにどうしてもいらない機能と価格がつきまとうのだろう。
 どこかでiPhoneのvoiceoverのような思想で機能を組み込んでくれるところは無いだろうか。
 そう言えば、音声家電でそれなりに有名なパナソニックが検索に登場しなかった。テレビやHADレコーダーで音声ガイドエンジンはあるみたいだし、企業で統一化して組み込めばいいのに。

結論:とりあえず、今の電子レンジを壊れるまで使おう。

 次回は、画像のモザイク処理について考えたい。