さて、本日は青少年男子にとってそれなりに緊張する日で或。と言いつつ、確か去年も同じようなことを言ったと思う。
 バレンタインデー――1945年、戦争終結後焦土と化した日本において、占領軍のバレンタイン少佐は、日本のお腹をすかせたこどものために、2月14日にチョコレートを配ったことから始まった日で或。この日はこどもであれば「ギブミーチョコレート」と言えばもれなくチョコレートがもらえたという(出店:ゆうきまさみ著「究極超人あ~る」より)。
 ↑この説明も去年行ったような気がするが、とりあえず去年の記事を覚えている人も少ないだろう。
 そしてこの日までに嫌でも耳に届くのが元おニャン子クラブの国生さゆりさんの迷曲名曲「バレンタインキッス」である。国生さんの当時の歌唱力についてはどうこう言わないが、ご本人にとってこれは立派なブラックヒストリーではないかと思うのだがどうだろう。
 ちなみにわたしは国生さゆりさんの歌であれば「夏を待てない」が好きである。歌唱力については何も言うまい。
 さて、末期糖尿病患者のわたしであるが、いくら糖尿病だからと言って甘い物が何一つ食べられないわけでは無い。そもそも脳を稼働できる栄養素はブドウ糖だけである。つまり炭水化物や糖分はきちんと摂取しないとまともな活動はできないわけである。
 それに先週はウイルス性胃腸炎でまるで毒におかされたのごとく身体中が疲弊している。まるで毒が裏返った直後のバキのようである。
 ここではバキシリーズについて説明しないが、数々の戦いと自分を侵食する毒と戦ってきた少年の身体は、あらゆるものが不足していた。
 そこでまずはたくさんの中国料理を口にし、その最後の仕上げとして登場したのが14キログラムにおよぶ砂糖水である。
 水が10リットル。中国拳法の使い手、列海王によればバキの身体に不足している水分の総量だそうで、それに果物から作った糖分4キログラムを、列海王自らの御手によって混ぜられた。
 本来であればタンパク質やデンプンが好ましいが時間的な問題から砂糖を選んだのである。そしてこの14キログラムの砂糖水を飲み干したバキは、その後復活を遂げることになる。
 つまりはわたしも14キログラムの砂糖水を飲んだ後に「びわほうし復活、びわほうし復活、びわほうし復活!」
 ネタが判らない人には何やらのことであろう。バレンタインデー関係無いし。
 詳しく知りたい人は「14キログラムの砂糖水」でググるとYahoo!知恵袋のURLが出てくるので参照のこと。
 さて、おおよその食べ物には致死量というものがあり、水も大体4リットルになるらしい。水だけを一気に4リットル近く飲むと身体のバランスが崩れるそうだ。
 いくら頑丈な身体でも、10リットルの水をそのまま飲むことは不可能だが、だからと言って砂糖を4キログラム溶かして飲めるかは疑問である。
 ちなみに白さ党は水によく溶けるそうで、100グラムの水であれば208グラムの砂糖が溶けるそうである。つまり10リットルの水であれば20キログラム近くの砂糖が溶けるという。

 飲めるか飲めないかは別にして、砂糖を飲んで回復するのかという疑問はあると思うが、わたしが定期的に検診を受けている下北沢病院の主治医は、傷口の消毒用にイソジンゲルという薬品をよく使用する。
 イソジンというのはうがい薬でもでてくる紫色の液体である。主に手術などの消毒用に使われるが、監部にバケツをひっくり返すようないきおいでぶちまけて、その後は刷毛で塗りたくる。
 かなり歴史が長い薬であるが、継続して使われているのは丁度良いぐらいの消毒効果だからだそうである。
 監部の保護したい組織にはあまり影響を与えず、排除したい雑菌はそれなりに殺菌できるかららしい。ただ、監部の消毒にイソジンゲルを使う人はあまり居ないらしく、普通はゲンタシンあたりの抗生物質を使うようだ。
 ただ、抗生物質を使いすぎると対抗ブドウ球菌ができてしまうので、抗生物質を含まないイソジンはここでも有効らしい。
 そしてイソジンゲルの含有物には糖分が含まれているという。これは傷口の組織を再生させるための栄養素となるようである。
 つまり、傷ついた部位に糖分を送ることは、身体の再生に寄与していることになる。
 ただ、消化器に入った糖分が、どれほどの効率で身体中に浸透するかは判らない。
 そんなわけで、ウイルス性胃腸炎が振りまいた毒を裏返すためにも、傷ついた所労の身体を復活させるためにも、わたしは糖尿病ということを忘れ、ここに甘いものを食べるのである!

 次回は、新たなる電子レンジの購入について語りたい。