iPhoneにインストールしている各種アプリは、必要に応じてアップデートを行って居るが、そのタイミングは更新するアプリの数が30程度まで増えたら行って居る。
 今年に入って初めての更新では各種IOTデバイス制御のスイッチボットアプリが含まれていた。
 更新その者は普通に行われたが、これによってメニュー構成などがそれなりに変化したようである。最初はその程度と思っていたのだが、どうもシーン関係の実行がうまくいかない。
 シーンとは特定の条件で実行する登録家電の制御を行う者だ。例えば開閉センサーが扉の開くのを検出すると、監視カメラの録画を開始するなどである。条件には手動、日時、家電のイベントなどが設定できる。
 スイッチボットアプリを調べて見ると、シーンはオートメーションタグの一覧に表示されているが、そこにあるのは自動実行のみ。メニューやアレクサなどから起動する手動実行は含まれていない。
 スイッチボットアプリはvoiceoverに完全対応しておらず、特定のボタンに適切な名称が付けられていない。そのため「ボタン」と読まれるものが複数並んでおり、上から何番目のボタンはどんな機能かを覚えなければならない。
 ちなみにiPhoneのvoiceoverではクリック対象のボタンなどを二本指でダブルタップしたあとにホールドを続けると警告音が発せられ、そのボタンなどに任意の名前を割り振ることができる。ただ、アプリがバージョンアップなどで変更が入ると、ボタンの名付けが無効になることもあるので注意が必要だ。
 どうにもスイッチボットアプリの構造が判らなかったので、スイッチボットのカスタマーサービスに電話してみる。こういうメーカーのカスタマーサービスは、フリーダイヤルの場合ほとんど繋がらないものだが、今回は意外とあっさり接続できた。
 そこでカスタマーサービスの方の話では。

  • シーンは自動のオートメーションと手動のシーンに分けられた

  • シーンはホーム画面に移動した,

  • オートメーションは起動条件の種類が増えている

  • シーンもオートメーションも以前のバージョンのものは、条件や実行などを再定義してほしい


 つまりシーン関係のデータはバージョンアップによって引き継がれなかったと言う事だ。IRリモコン情報が無効になっていないだけましだが、どうせならデータはなるべく引き継いでほしいと要求し、ついでにvoiceoverにもきちんと対応してくださいとお願いした。
 そこまで多くのシーンを登録したわけでは無いのだが、再定義が何かと面倒くさい。
 ちなみにホーム画面でのシーン管理を表示させるには、上から3個目のボタンをクリックすると、ページの最後にいくつかのメニューが表示される。その中の二番目に「シーン管理」があるのでそれをクリックすれば良い。
 オートメーションでは起動条件を設定するが、シーンでは実行するイベントを定義するだけである。
 実行イベントにはタイマーが暫定的に追加されており、次のイベントまでに待機する時間を5秒から設定できる。シーンで連続したIRコマンドを送信すると、きちんと動作しなくなることがあるためにこれは必要な機能だ。
 ちょっと判らないのはシーンやオートメーションが起動されたときに必ず通知が行われてしまう。以前の場合は通知するかを選べたと思うのだが。
 定義した実行イベントの順番を入れ替えたり、途中に別のイベントを挟むことができないため、これらの編集機能が入ればシーンもより便利に使えるようになるだろう。

 スイッチボットでは自社のIOT製品が連携できると書かれているが、その連携具合がどこか統一性が無いのがもどかしい。
 例えばスイッチボットボタンは二つのボタンにイベントを割り付けることができるが、それは特定のIOT製品であり、家電にIR信号を直接送るコマンドを割り振ることができない。
 そのため、家電にIR信号を送るシーンを造り、それをスイッチで起動する形となる。
 製品が次々と開発されているために、統一性が無くなっていると思うのだが、せめてアプリでの操作は統一してほしいところである。
 スイッチボット家電では家電の状態をアプリで保持したり、スマートスピーカーで管理できるが、対象外の家電はその状態を保持することができない。
 例えば良くあるテレビは電源ボタンは一つだけであり、ONとOFFはスイッチを押した回数となる。つまり、家電の電源が入っているかはスイッチボット側では把握できないのである。
 IRでなく2.4GHzの無線を利用したリモコンを採用している家電の場合、信号の送信だけで無く受信も行えるのでリモコン側でも状態を把握できるが、無線リモコンでは学習リモコンは使用できない。
 Bluetoothはもともと、家庭内にある家電の操作統一のための無線技術であったと聞いたことがある。ただ、接続方法が簡単だったために今ではパソコンの周辺機器の無線接続のためのインターフェースになっているが、家電館での制御信号フォーマットが統一できていればIOTはもっと進んだのかもしれない。
 今の所わたしは必要な家電を音声で制御できているが、それでも非対応のものは何とか工夫しなければならない。
 今後販売される家電は、音声ガイダンスが標準になっていれば良いのにと願うばかりである。

 次回は、福祉タクシー券について語りたい。