今回ご紹介するのは、台湾の多多 x 以捷の「走建國路回家但後座少ㄌ泥」です。この曲を聴いたとき、初めは「フリッパーズ・ギター」を思い出し、しばらくすると「盧廣仲」に似ているなぁと感じました。私は彼らの曲が大好きなので、「走建國路回家但後座少ㄌ泥」もドンピシャリの曲です。
さてさて、この曲の詞にある「诗肯柚木」は、台湾にある家具類を取り扱うお店のようです。日本でいうところの「カリモク」のような存在なのでしょうかね?
※日本語と中国語とでは文法の語順が異なりますが、可能な限り、歌詞にあわせて訳しています。誤訳があった際にはご教示いただければ幸いです。
啊
ア~
天亮啦
夜が明けたよ
下雨啦
雨が降っているよ
出门吧
出かけよう
骑在平常载你的路边小狗互相追逐
ふだん君を乗せて走る道端で
子犬と追いかけっこする
我骑着破车走在柳暗花遮的建国路
僕はボロボロのバイクで
柳の影の建国通りを走っている
平常没差但现在看不顺眼的行道树
いつもは何でもないのに
今は目障りな街路樹
或许我就是你口中发情的灰兔
もしかしたら僕は君の口の中の
発情した灰色うさぎなのかもしれない
一个人起来吃不下
一人で起きて朝食を食べられない
早餐真的忍不住吐
マジで吐かずにいられない
出来其实也不期待
実際楽しみにもしていないのに
却还被你责怪
却ってさらに君にとがめられる
忘记了衣服怎么穿
服をどうやって着るのかを
忘れてしまった
快乐到底去哪里买
幸せはそもそも
どこに買いに行けばいいの
到你爱的古着店看
君のお気に入りの
古着屋まで行っても
情绪却在门口打转
気持ちは却って
ドアの前で空回りしている
怎么会这么难
どうしてこんなにも
難しくなってしまうのだろう
如果真的要走可不可以也带上我
もしも本当に行かなきゃならないのなら
僕も連れて行ってくれるかい
我不烂了我会很棒不是情绪勒索
僕はクズじゃない
僕はエラくなるよ
マインドコントロールなんてしてない
知道你喜欢自由
君が自由を好きなことを知っている
不会去管你太多就算你说上台要脱
君がステージで脱ぐと言っても
放っておく
可能你觉得我很烦让你很不好受
たぶん君は僕のことを面倒に思っていて
君の機嫌を損ねている
随便你怎么想但这些话我还是要说
勝手気ままに
君がどんな風に思っていても
これらの話を僕はやっぱり話したいのに
甚至看都不看我
僕を見ることすらしなくて
还是会有点难受
やっぱりちょっと辛くなって
有些轻微寂寞
微かに寂しくて
渐行渐远的你和我
次第に遠ざかっていく君と僕
啊
ア~
天黑啦
日が暮れたよ
雨停啦
雨は止んだよ
回家吧
家に帰ろう
骑在送你回家的路这次我被开超速
バイクで君を送る帰り道
今回はスピード違反で罰せられた
心情鸡掰的就像濒临绝种的梅花鹿
ウザイ感情は
まるで絶滅寸前のニホンジカみたい
早上的行道树现在被放在诗肯柚木
早朝の街路樹が
今は诗肯柚木に置かれている
少一个人的后座我慢慢的加速
ひとり減った後部座席
僕はゆっくりとスピードを上げていく
结果我还是吃不下
結局僕はまだ夕食を食べられない
晚餐但这次没有吐
だけど今回は吐かなかった
出来可能也习惯了
慣れたのかもしれない
慢慢的爬起来
ゆっくりと這い上がる
不然就干脆不要穿
さもなければ
思い切って着ないことにする
快乐根本就不用买
幸せは絶対に買わなくていいんだ
在脚踏垫上数着拍
ペダルの上でカウントしてたら
也没再那么想不开
それほどクヨクヨしなくなった
好想要变简单
すごく単純になりたい
我知道你要走要丢下我一个人过
君は離れたい
僕を捨てたい
そして一人になりたいことを
僕はわかっていたから
也试过阻止但是我也知道是谁的错
止めてみたけれども
僕もこれが誰のせいなのか知っている
也到了说什么都无法
何を言っても
改变的地步对不起我这么没用
変えられない状況になっている
こんなにも役に立たない僕でごめんね
就算这样还是写了一首破烂的歌
たとえこんな風になったとしても
やっぱりボロボロの歌を一曲書いた
技巧生涩但是勉强算是送给你的
テクニックはこなれていないけれども
なんと言っても君へ送る曲なんだ
也许有一点太超过
もしかしたら
ちょっとやりすぎだったかもしれない
但我才不管我要全部通通都往外丢
だけど僕は何も気にせず
すべてを外に吐き出したい
丢给那些嘴贱讨人厌的吃瓜群众
嫌われるヤジウマで
口の悪いあいつらに投げつけてやる
就算没在一起还是把你看得很重
一緒にいられなくても
まだ君をすごく大切だと思っている
已经懒得想后果
もう結末を考えるのはめんどくさい
可能我们都做错
たぶん僕らは二人ともミスをした
我给你的温柔
僕の君へのやさしさ
丢失了的悸动
失った胸の鼓動
变陌生的脸孔
見知らぬ顔に変わる
不再后悔的你和我
二度と後悔しない君と僕
建国路上ㄉ我们 一句话都没缩
建国通りの僕らは交わす言葉を
ひと言も減らすことはなかった