「鞠之小路です。今夜の夕食は 豚のしゃぶしゃぶでした。ドレッシングかけて食べたら…」
「こんばんは、鞠之小路。理菜です。私 今日 川原に咲いている菜の花 見たの。それでね…」
「こんばんは、鞠之小路です。理菜は、生理かな?僕の今夜の夕食は 店屋物の天丼でした。理菜が将来なりたい職業は何ですか?…」
「鞠之小路、ご飯のことばかりね。理菜がなりたい職業?そうね、女優になれたらなあ…」
その夏、何故か僕と理菜は結ばれてしまった。
理菜は、僕が初めて聞く言葉を上げた。
終わった後、理菜が抱きつく映像が 僕の脳裡をかすめる。
理菜は 「鞠之小路、もう一回」と微笑んだ。
「よう、鞠之小路」
実家の寺を継いで住職になった濱内原に 鉢合わせした。
濱内原は クラウンに乗っていた。