マーガレットホテル497 | camouflage

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いつもの通り

チェファが、三世帯住宅を出て行って3日後、チェファから電話が彩菜に掛かって来た

チェファちゃん、どこにいるの?

チェファは涙声で言った

ルートイン

…やっぱり、そうだった

と、彩菜は感じて、話を続けた

迎えに行こうか?
大丈夫?
秀俊もヤケクソになって、毎日酒飲んでるの
見ていて、つらいし

彩菜ちゃんに会いたい

今日は聡、練習休みなんだよ、連れて行っていい?

うん、大丈夫
淋しくて、毎日泣いてるよ

分かった!
じゃあ、聡連れてくよ
待ってて

どうしたんだ?彩菜
朝っぱらから、叫ぶように言って
チェファちゃんと電話でもしたのか?

うん、チェファちゃんと!
聡、付いてきて!

分かった、着替えてくる
秀俊には言うなよ
夕べクラブに行ってたみたいで
まだ寝てるけど

聡は彩菜とのスペースに行き、着替えてすぐに彩菜と駐車場に出た
そして、彩菜を先に助手席に座らせドアを閉めて、運転席に座ってた

慌てても、身についてるんだね

彩菜は微笑んだ

ああ、青山学院の頃からの習慣だ
で、どこのホテルだ?

佐賀の駅前ルートイン

分かった、少し急ごう
チェファちゃんとメールしてて
優しくな
励ましてあげて



チェファは彩菜たちに会ったら、彩菜に飛びついた
そして、泣き始めた

うんうん、チェファちゃん、良く連絡してくれてありがとう、うんうん

彩菜はチェファを労るように抱きしめた

チェファちゃん、早く帰ってきてよ
秀俊、練習休んで酒ばっかし飲んでるからさあ
あんな酷い秀俊、初めてだよ

チェファちゃん、私たちご飯もなかなかありつけないから…

チェファは彩菜を抱きしめたまま、泣き続けている

うん、でも秀俊、まだ機嫌悪かったら

チェファがそう言うと、彩菜は返した

秀俊さあ、寂しがり屋だからね
チェファは?チェファは?
って毎日言ってるよ
こんな時、帰ればイチコロだよ
夕方になると、酒飲みに出かけてるから
今逃しちゃダメだよ
行こう、チェックアウトしてさ…

あいつ、いないと心配でね
俺1人で練習しても張り合いないからね

さあ、用意しなさい…
そして金立へ行こうよ




秀俊は今日も朝練を休んだ

いてて…、頭痛えな…、酒飲み過ぎだな

秀俊はゆっくり起きた
ドアを、起きた早々叩く音が聞こえた

おう、聡か入っていいぞ

ドアはゆっくり開いた
チェファがノックの主だった

秀俊は驚いた

チェファ、チェファか?
ソウル帰ったかと…

そして、秀俊はゆっくりと起きてチェファに抱きついた

チェファ…、ごめん!
怖かったろ…

ん…、秀俊だから大丈夫…

秀俊はチェファとキスをし始めた
長い長いキスだった

会いたかった…

俺もだ…
悲しかった、済まないチェファ…

また2人はキスをした、5分ぐらい


20分後、チェファと秀俊は向き合って一緒に頂上にたどり着いた

素敵だったよ

俺もだ、チェファ…
すぐ終わったが

うん

チェファじゃないと…、俺はダメみたいだ

やがて、彩菜からメールが来た
どこかにドライブに行こうか、との事だった



2人ともうるさいよお
人がいる前ではいけないと思うよ

待ってて彩菜ちゃん…

俺が運転してる後ろで…
2人とも!
しょうがねえなあ…!

2人はノアの後ろで天に召された

しょうがない2人だねぇ…

お前にはマラソンで一生負けねえぞ、秀俊!
全く

聡、どこ行くの?

これから高速乗って鹿児島でも行くか
まだ行き先決めてなかったから

それにしても激情的な2人だね…

激しいなあ
さすが九州男児に韓国女子だ
俺も見習おうっと

聡は南関インターから高速に乗った

くそ、テイエム牧場温泉に行こう、彩菜!
収まりがつかなくなってきた

うん!


三時間後、バンガローで2人は山頂に登り着いた

最近…、向き合ってって、多いよね

これが一番だと知ったんだ…

もう一度