マーガレットホテル431 | camouflage

camouflage

いつもの通り

僕らは2人の子供を授かった
僕は今年48になる
長女と長男がいる
長女の比菜は18才、大学受験を控えていて、今日東京へ向かい、明後日から大学受験を受ける

お父さん、何母さんに言ったの?
珍しく怒鳴ったりして

僕は、昨日妻の彩菜と喧嘩をした
珍しく、怒鳴ってしまった

父さん、お母さんと仲直りしてよ
じゃないと比菜、東京行きにくいよ
母さん、泣いてたよ
比菜に泣きついてきたの
お父さん、今でもお母さん大切にしてるじゃない
まだ大好きなんでしょ?
謝ってきてよ
空港行きづらい

彩菜の顔に悪いことはしてないが、言い争いになった

ほら、行ってきなよ
今でもお母さんと一緒に風呂入ってるの、彩俊も知ってるよ
ほら!

あ…、ああ

僕は比菜に諭された

比菜が、付いて行くよ
本当素直じゃないんだから、ほら!

比菜は僕の手を引いて行き、和室にいる彩菜に謝りに行く形になった

長男の彩俊は地元の高校の陸上部の1年だが、都道府県男子駅伝、都大路で7区区間賞を取り13分49秒で走りきり、大逆転劇の立役者になった
既に青山学院などから、熱烈なラブコールを受けている

彩俊は、どうした?

家にいるよ
今日は練習は昼からやるんだって
都道府県男子駅伝でも区間賞だったから、バテてるみたい

お前を空港に連れて行かないと

まだ時間はあるよ
夫婦仲良くなってもらわないと、比菜が困るの、ほら!ドア開けるよ
お母さん、泣いてるでしょ?
ほら!

比菜は、ドアを開けた

彩菜!ごめんな!俺が悪かった!

聡!

彩菜は僕に抱きついてきた

彩菜、俺が悪かった!
許さなくていい!

比菜は僕らの横で笑っていた




彩菜…、好き…

私も…、聡…

うっ…

ああっ…!

僕らは神殿にいた
僕と彩菜は、観光客に見つからないように、パルテノン神殿の脇でいけない行為をしていた

聡…、こんな場所でやると、叱られるよ…
いや、バチが当たるよ?
ちゃんと、場所をわきまえてやりなさいよ

あ、ああ…、ごめん…

マラソン出れなくなるよ?
今回のアテネマラソンは、難コースだから、ちゃんと見て来ないと
明日、下見に行こうか?
まだ見てないから…

ああ…

ほら、監督のとこ行こうよ
まさか、変な事してるとは思わなかっただろうけど

そうだな、戻ろう、監督のとこに

僕らは、手も繋がず慌てて、走り始めた

でも、そろそろ君と私の子供、欲しくなってきたなあ…

ああ、もう付き合い始めて、8年経つのか
でもまだ26か

まだね
もう少し2人きりで良いね
行きたいとこ、沢山あるから
29になったら、計画しようか

26は、まだ早いな

どんな子供、欲しい?






僕らは夜に監督の目を盗んでホテルを飛び出し、夜のアクロポリスで、いけないことをしてしまった

気持ち良かったけど
でも、神様冒涜してるみたいだな

止めようよ、早く帰らないと…!

ああ、明日は朝から、忙しいし

ホテルの中で

ああ、帰ろうか…