僕の苗字は、韓国語で発音が出来ない読み方だった
だから、先生たちは難解な発音の僕の苗字で呼ばず、ファーストネームで呼ぶようにした
彼女も出来なかった
●●の苗字、発音できないよおー、の様な調子で下の名前で呼んでいた
ネイティヴじゃない在日の学生さんたちは読めていて、苗字で読んでたが
俺も韓国にない読み方なんで、表記するにも難しく、適当に記していた
行きつけのボウリング場の姉さんも読めずに、いつも下の名前で記していた
悲しい苗字だな
まだ母方の苗字の方が良かった
その母方の家を継ぐためだけに生まれてきた僕は、母の母、の養子に入る予定に予定にされていた
父も母方の苗字に入ったら幸運になるように、自分の名前をギリギリまで悩み続け、ようやく決めた
あと、もう少し長生きしてくれたら、良かったのに、お祖母さん…